彼のための音楽を彼が弾くー舘野泉にささげられた作品による

舘野泉 ピアノ・リサイタル

  • ピアノ
日時
2021年10月22日(金) 19:00
開場 / 終演予定
18:15 / 21:00
会場
東京文化会館 小ホール Tokyo Bunka Kaikan Recital Hall
出演
舘野泉 Izumi Tateno (ピアノ, Piano)

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舘野泉ピアノ・リサイタル 曲目変更のお知らせ
10月22日(金)舘野泉ピアノ・リサイタルでは、演奏者の意向により、演奏曲目を一部変更させていただきます。何卒、ご了承いただきますようお願い申し上げます。

〈変更後のプログラム〉
吉松隆:「アイノラ抒情曲集Op.95」より
     1.ロマンス、3.バラード、5.モーツァルティーノ
     「タピオラ幻景Op.92」より
     1.光のヴィネット、3.水のパヴァーヌ
カレヴィ・アホ:静寂の渦(委嘱作・初演)
————————————————————
吉松隆:KENJI~宮沢賢治に寄せる(朗読:柴田暦 チェロ:多井智紀)

チケット詳細Ticket Information

チケット発売情報

  1. ① 7月31日(土) 10:00a.m.~発売 夢倶楽部ネット会員 WEB
  2. ② 8月1日(日) 10:00a.m.~発売 夢倶楽部会員 TEL
  3. ③ 8月5日(木) 10:00a.m.~発売 ジャパン・アーツぴあネット会員 WEB
  4. ④ 8月7日(土) 10:00a.m.~発売 一般  TELWEB
  5. ⑤ 9月7日(火) 10:00a.m.~発売 学生  TELWEB
  • WEBインターネットで購入可
  • TELジャパン・アーツぴあコールセンター 0570-00-1212

※ジャパン・アーツ夢倶楽部会員先行発売などで満席になった席種は、以降販売されない場合がございます。

チケット残席状況

残席あり / × 売り切れ

特別割引
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  • ◎車椅子の方は、本人と付き添いの方1名までが割引になります。(ジャパン・アーツぴあコールセンターでのみ受付)
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曲目・演目Program

<変更後>

  • 吉松 隆:「アイノラ抒情曲集」(2006) Op. 95より
    1. ロマンス
    3. バラード
    5.モーツァルティーノ
  • 「タピオラ幻景」(2004) Op. 92より
    1. 光のヴィネット
    3. 水のパヴァーヌ
  • カレヴィ・アホ:静寂の渦 (委嘱作・初演)♪
* * *
  • 吉松隆:KENJI~宮沢賢治に寄せる(朗読:柴田暦 チェロ:多井智紀)
♪「舘野泉左手の文庫」助成作品
<変更前>
  • 吉松 隆:「アイノラ抒情曲集」(2006) Op. 95より
    1. ロマンス
    2. アラベスク
    3. バラード
    5.モーツァルティーノ
  • 「タピオラ幻景」(2004) Op. 92より
    1. 光のヴィネット
    3. 水のパヴァーヌ
  • カレヴィ・アホ:静寂の渦 (委嘱作・初演)♪
  • 林 光:花の図鑑・前奏曲集 (2005)
    「ヒメエゾコザクラ」
    「イヌタデ (あかまんま)」
    「イヌノフグリ」
    「サンザシ」
    「ハス」
    「ツリフネソウ」
    「フキ」
    「ノイバラ」
  • 平野一郎:鬼の生活
    ~左手のピアノで綴る野帳 (フィールドノオト)~ (委嘱作・初演)♪
    1) はしり鬼
    2) はたらき鬼
    3) くつろぎ鬼
    4) わらひ鬼
    5) ふざけ鬼
    6) うたひ鬼
    7) をどり鬼
    8) ねむり鬼
    9) うなされ鬼
    10) いかり鬼
    11) あばれ鬼
    12) なき鬼
    13) かくれ鬼
♪「舘野泉左手の文庫」助成作品
  • 光永浩一郎:海と沈黙

公演によせてMessage

 吉松隆の「タピオラ幻景Op.92」と「アイノラ抒情曲集Op.95」は2004年から同6年にかけて相次いで作曲された。タピオラはフィンランド神話の森の神タピオが棲むところ。シベリウス晩年の作品にも「タピオラ」と題された壮大な交響詩がある。
 一方、アイノラはシベリウスが後半生を過ごした山荘で、彼の愛妻アイノ夫人に因んで命名され、その庭は両者が眠る地でもある。
 2019年日本とフィンランドは国交を結んで100年を祝い、秋篠宮ご夫妻がフィンランドを訪問された。祝賀行事のひとつとしてアイノラで両殿下御臨席のもと、シベリウスが愛用したグランド・ピアノを使用してコンサートが行われたが、その際に初めて「タピオラ」と「アイノラ」から抜粋して、ひとつの新しい組曲として聴いていただいた。沈みゆく陽を想わせる名曲である。

 フィンランド楽壇の重鎮カレヴィ・アホはスクリャービン晩年の未完に終わった遺稿を元に2019年私のためにピアノ・クインテット「Mysterium」を作曲してくれたが、これは2019年秋に東京オペラシティーコンサートホールで初演され、本年5月に金沢の風と緑の楽都音楽祭で再演、11月には山形でも演奏される。
 今回世界初演される「静寂の渦」は本来は2022年秋の初演のために委嘱したのだが、アホの感興が創作の筆をぐんぐんと進め、僅か2ヶ月で完成したため、予定より一年早い初演となった。
 私達の会話。「静寂をテーマとした曲を書いてくれないか」「え、無音の作品でもいいのか」「いや、森を倒すほどの嵐があるから静寂もあるんだ。タピオラが物凄い大嵐になってもいいよ」。

 林光の「花の図鑑・前奏曲集」。たとえば第2曲イヌタデ(赤まんま)- お前は歌うな おまえは赤ままの花やとんぼの羽を歌うな(中野重治)。第3曲イヌノフグリ – くにさんは戦争に行った いぬふぐりを放りつけて行った 手紙もとどかぬ遠くで くちもきかずに死んだ(すずきみちこ)。第5曲ハス – 漕ぎかえる夕船おそき僧の君 紅蓮や多きしら蓮や多き(与謝野晶子)。
 2005年の作で日本の現代ピアノ名曲のひとつ。だけどどうしてこんなに弾きにくいのか。指が捩れそうになる。何年弾いてもその難しさは変わらない。いくら弾きにくくとも、また弾いている。

 平野一郎の「鬼の生活」(左手のピアノで綴る野帳)。たとえば第1曲はしり鬼。宵闇の都大路、縦横無尽に駆け抜ける影とあしおと。夜の暗みに乗じて跳梁跋扈する鬼の所業は、人には理不尽な乱暴狼藉そのものであるが、善くも悪くも彼らの社会の持続に欠かせない生業である(中略)。第5曲ふざけ鬼。じきに狎れると、囃したり擽ったり抓ったり咬んだり追いかけ合ったり、 ふざけ戯れる鬼の姿は悍ましくも美しい。天賦の本能に従って生きる鬼の社会には、私的所有の概念がない。友情も恋愛も繁殖も、獣のように真剣で、残酷なまでに純粋無垢だ。全部で13の鬼の生活は私達をどこに連れていくだろう。

舘野泉

プロフィールProfile

舘野泉 Izumi Tateno (ピアノ, Piano)

クラシック界のレジェンド、84歳ピアニスト。領域に捉われず、分野にこだわらず、常に新鮮な視点で演奏芸術の可能性を広げ、不動の地位を築いた。2002年に脳溢血で倒れ右半身不随となるも、しなやかにその運命を受けとめ、「左手のピアニスト」として活動を再開。尽きることのない情熱を、一層音楽の探求に傾け、独自のジャンルを切り開いた。“舘野泉の左手”のために捧げられた作品は、10ヶ国の作曲家により、100曲にも及ぶ。 2020年、演奏生活60周年を迎えて開催の記念リサイタルの全国ツアーは各地にて大反響をよぶ。もはや「左手」のことわりなど必要ない、身体を超える境地に至った「真の巨匠」の風格は、揺るぎない信念とひたむきな姿がもたらす、最大の魅力である。
舘野 泉公式HP https://www.izumi-tateno.com/

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主催・協賛

主催
ジャパン・アーツ
後援
フィンランド大使館
協力
舘野泉ファンクラブ

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