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<ベルリン放送交響楽団 プロフィール>
ベルリン放送交響楽団(RSB)は1923年10月、ドイツのラジオ放送局が設立されて音楽放送が始まるとともに誕生し、現在はベルリンのトップ・オーケストラのひとつとして刺激的な独自のコンサート・プログラムを提供している。2001年から2015年にかけて活躍したマレク・ヤノフスキの退任後、2017年秋よりウラディーミル・ユロフスキーが首席指揮者および芸術監督を務めている。

歴代の首席指揮者、セルジュ・チェリビダッケ、オイゲン・ヨッフム、ヘルマン・アーベントロート、ロルフ・クライネルト、ハインツ・レークナー、ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴスらは、20世紀のドイツが大きな変化を経験する中、見事な手腕で彼らの音楽の根幹を形成した。パウル・ヒンデミット、セルゲイ・プロコフィエフ、リヒャルト・シュトラウス、アルノルト・シェーンベルク、イーゴリ・ストラヴィンスキー、近年ではクシシュトフ・ペンデレツキ、ペーター・ルジツカ、イェルク・ヴィトマン、マティアス・ピンチャー、トマス・アデスといった重要な作曲家たちがRSBの指揮台に立ち、あるいはソリストとして自作を演奏した。2018/19年シーズンには、ブレット・ディーンがRSB初のコンポーザー・イン・レジデンスに就任している。

RSBは、国際的に活動する著名な若手指揮者たちに、大変魅力的なベルリン・デビューの機会を提供し続けている。最近ではアンドリス・ネルソンス、クリスチャン・ヤルヴィ、ヤニック・ネゼ=セガン、ヴァシリー・ペトレンコ、ヤクブ・フルシャ、アラン・アルティノグリュ、オメール・メイア・ウェルバー、アロンドラ・デ・ラ・パーラ、ラハフ・シャニ、カリーナ・カネラキスらがRSBに招かれた。2018/19年シーズンには、シルヴァン・カンブルラン、アントネッロ・マナコルダ、アリアーネ・マティアク、エドワード・ガードナー、ニコラス・カーターがRSBにデビューし、フランク・ストローベルが恒例の映画音楽コンサートを開催する。またRSBに出演する多くのアーティストが、室内楽のプログラム、青少年やクラシック音楽の初心者のための意欲的な企画に参加している。

RSBは、1994年に設立されたベルリンの放送管弦楽団および合唱団による有限会社(rocベルリン)の一員でもある。ドイツラジオのカルチャー番組DLF Kultur、ケルンのドイツ放送、ベルリン・ブランデンブルク放送協会との密接な関係によって、RSBの大半のコンサートがラジオで放送され、それがCD制作にもつながっている。ヤノフスキ時代にワーグナーとヘンツェの主要な作品のレコーディングが実現したことに続き、ユロフスキーのもとでも新たな形で録音が始まっている。RSBは50年以上に亘って、日本と韓国へ定期的に招かれ、ドイツをはじめとするヨーロッパの音楽祭や世界中の音楽の中心地を訪問している。

<ウラディーミル・ユロフスキー(首席指揮者/芸術監督)>
際立った音楽の力量と音楽への一貫して大胆なアプローチを世界的に高く評価されている、現在最も人気の高い指揮者の一人。2017年9月、ベルリン放送交響楽団の首席指揮者および芸術監督に就任した。モスクワ生まれで、モスクワ音楽院で学んだ後、1990年に一家でドイツへ移り住み、ドレスデンとベルリンの音楽大学で指揮と声楽指導の勉強を続けた。1995年にアイルランドのウェックスフォード音楽祭とロンドンの英国ロイヤル・オペラにデビューし、国際的な活動を開始した。

2003年にロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の首席客演指揮者、2007年に首席指揮者に就任したほか、エフゲニー・スヴェトラーノフ記念ロシア国立交響楽団の芸術監督、エイジ・オブ・エンライトゥンメント管弦楽団のプリンシパル・アーティスト、ユナイテッドベルリン・アンサンブルの芸術アドバイザーを務めている。また2015年にブカレストのジョルジェ・エネスク音楽祭の芸術監督に任命され、2018年3月には、2021/22年シーズンからバイエルン国立歌劇場の音楽総監督に就任することが発表された。

過去にはベルリン・コーミッシェオーパーの第一カペルマイスター(1997〜2000年)、グラインドボーン音楽祭の音楽監督(2001〜2013年)などを務め、2016年3月にロンドンの王立音楽大学より名誉博士号を贈られた。

ヨーロッパおよび北米で、ドレスデン国立歌劇場管弦楽団、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、アムステルダムのロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、ボストン交響楽団、クリーヴランド管弦楽団、フィラデルフィア管弦楽団、ニューヨーク・フィルハーモニック、さらにベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団といった世界最高峰のオーケストラを指揮している。BBCプロムスなどの国際音楽祭にも定期的に参加し、1995年以来メトロポリタン・オペラ、ウェルシュ・ナショナル・オペラ、ミラノ・スカラ座、ボリショイ劇場、ドレスデン国立歌劇場など、世界の一流歌劇場でも活動している。

2017年、グラインドボーン音楽祭に再登場してブレット・ディーンの「ハムレット」の世界初演を指揮し、続いてザルツブルク音楽祭にベルクの「ヴォツェック」でデビュー。2018年はパリ・オペラ座でムソルグスキーの「ボリス・ゴドゥノフ」新制作版、チューリッヒ歌劇場でシュレーカーの「烙印を押された人々」を指揮している。

録音作品でもたびたび賞を獲得しており、ベルリン放送交響楽団との録音は、ペンタトーン・レーベルよりシュニトケ、マーラー、R.シュトラウス、ヒンデミット、ブリテンの作品による3作が発表されている。

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