2024/1/26

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【国際音楽祭NIPPON2024】安良岡章夫氏による新作「ステッラ・ビナーリア~2台のヴァイオリンのための」

国際音楽祭NIPPON2024

新たな作品が生み出される瞬間ー。

国際音楽祭NIPPON2024 室内楽プロジェクト「Akiko Plays CLASSIC & MODERN with Friends」。
2月19日(月)<CLASSIC>では 18世紀末、21日(水)<MODERN>では19世紀末のウィーンを華やかに、センセーショナルに彩った作品に焦点をあてます。
<MODERN>は、19世紀末に新しい音楽を世界を切り開いた新ウィーン楽派 シェーンベルク、ベルク、ウェーベルン等の作品、そして安良岡章夫氏による音楽祭委嘱作品をお届けします。

安良岡章夫

新作のタイトルは「ステッラ・ビナーリア~2台のヴァイオリンのための」(2023)
安良岡章夫さんによる作品解説をご紹介します。

安良岡章夫 ステッラ・ビナーリア~2台のヴァイオリンのための(2023)
Akio Yasuraoka 《Stella Binaria 》per 2 Violini
《Stella Binaria》は天文用語で連星を意味するイタリア語である。連星には、両星間の距離が近すぎてガスの外層を共有したり、互いの重力で形が歪んだり、伴星が主星(明るい方)の手前を日食のように横断し光度を変化させる等、様々な種類が存在する。2台のヴァイオリンによる新作という委嘱を頂いた際、先ずは2人の奏者による協奏・隔離(遠近感)・拮抗を意図したが、その発想と各種連星の軌道運動に相通ずるものがあり、このタイトルに至った。
曲は右手・左手によるピッツィカートが主体の点描より導入、次第に自然倍音による淡い音像へと推移する。突如角張った2つの線が絡み合い、重音による量感のある楽想と交錯し、多様な運動を生みつつ展開された後、冒頭の点描が再現し曲を閉じる。19日にパガニーニ作品が演奏されたことに準じ、彼の技巧を意識的に取り入れた。昨年9月から11月にかけて作曲。演奏時間約8分30秒。

【安良岡章夫 プロフィール】
 1984年東京藝術大学大学院修了。野田暉行、三善晃の両氏に師事。日本音楽コンクール第1位、日本交響楽振興財団作曲賞、芸術祭優秀賞等受賞。桐朋学園大学作曲科教授を経て現在東京藝術大学教授。これまでに理事、副学長を歴任。多彩な作曲活動を行うと共に、現代作品の指揮にも力を入れ、多数の作品の初演を手掛ける。

諏訪内晶子、ベンジャミン・シュミット

諏訪内晶子とベンジャミン・シュミットが演奏する「ステッラ・ビナーリア」に、どうぞご注目下さい。

【国際音楽祭NIPPON2024】
作曲家 安良岡章夫氏よりメッセージ ― 高校時代の諏訪内晶子さん
https://www.japanarts.co.jp/news/p8410/

■Akiko Plays MODERN with Friends ~ウィーン1900~
2024年2月21日(水)19:00開演 紀尾井ホール
[ 曲目 ]
ベルク:ヴァイオリン、クラリネットとピアノのためのアダージョ
ウェーベルン:チェロとピアノのための3つの小品 Op.11
コルンゴルト:ピアノ三重奏曲 Op.1
安良岡章夫:ステッラ・ビナーリア~2台のヴァイオリンのための (2023)
シェーンベルク:浄められた夜 Op.4
[ 出演者 ]
諏訪内晶子、ベンジャミン・シュミット(ヴァイオリン)
鈴木康浩、中村翔太郎(ヴィオラ)
イェンス=ペーター・マインツ、佐藤晴真(チェロ)
ポール・メイエ(クラリネット)
ホセ・ガヤルド、秋元孝介(ピアノ)
https://www.japanarts.co.jp/special/imfn/

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