2022/2/3

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【学生サポートパートナー】《アーティストへの質問コーナー》木嶋真優からの回答が届きました!

学生サポートパートナー

ジャパン・アーツではサポート企業とともに、学生の皆さまが特別価格でコンサートを鑑賞できるような取り組みを進めております。 今回は、株式会社ソーシャルキャピタルマネジメントに<木嶋真優 with String Ensemble公演><藤田真央ピアノ・リサイタル>をサポートいただき、<特別学生券 SCMシート>を設定いたしました。

公演後のアンケートを通して<特別学生券 SCMシート>に参加してくださった学生の皆さんからいただいた質問を木嶋真優さんに聞いてみました!

木嶋真優

♪ 木嶋真優さんに聞いてみました!

ー コンサートのどれくらい前から曲を決め、譜読みを始めますか?
また、本番前に大切にしていること(ルーティンなど)があれば教えて欲しいです!!

 譜読みは曲目にもよります。決めるのもその時々です。一概に言えないですね。
本番前のルーティンは決まっています。
いくつかありますが、その日は朝からできるだけ人と話さない、部屋に籠る、本番当日はカフェインを取らない、バナナを4.5本1日かけて食べる、は決めています。
ルーティンって何に基づいているわけではなくただ単に自分が1番集中しやすい環境を作るためにするものなので、コンサートを重ねながら、私も色々試して今のルーティンに辿り着きました。
是非自分のルーティンを色々試しながら見つけて欲しいです。

ー 将来、VTuberのヴァイオリニストとして、ボーカロイド曲等をクラシックの協奏曲並の難易度に編曲し、演奏していこうと思っています。その為には、どのような事を学べば良いと思いますか。アドバイスをいただきたいです。

 ヴァイオリニストになってコンサートをたくさんしたい!という、ざっくりとしたビジョンだけでなく、しっかりとした具体像とビジョンが描けているのは素晴らしいことだと思います。
そして書いてくれたビジョンは、とても面白いものだと思います。
ただ質問してくれた内容まで自分で描けているなら、行きたい場所と今自分がいる場所を引き算して何が足りないのか、何が必要なのか、人に聞くのではなく自分で考えてチャレンジするのが1番大切なことだと思っています。
なりたい像はあっても、なれるかなれないかはそこまでのプロセスをいかに自分ではじき出せるかが、肝心だからです。そして新しいことをするのは、前例がないので誰も教えてくれません。
自分で考えるから誰も真似できない、唯一無二のアーティストになれるんだと思います。
私に聞いてくれて嬉しいですが、私はその世界を歩いた人間でないので偉そうなことは言えません。
一つ言えるのは、とにかく色々なジャンルの音楽仲間と沢山セッションしていくこと、興味があまりないジャンルのライブや他ジャンルの音楽もたくさん聴くこと、他ジャンルの音楽から既に自分が持っているクラシックの基盤にインプットして、自分の培ってきた技術と融合させたものを築いていくことが自分の新しい世界を構築する第一歩かと思います。そして編曲技術もすごく特化した世界なので果てしなく勉強が必要です。新しいことをするにはとにかく自分で創り上げていかなくてはいけない、勉強しなくてはいけないことも自分で見つけていかなくてはいけないと思うのでこれだけ今の時代に沿った素晴らしいアイディアを持っているのであともう一段階、自分で今一度咀嚼してみてください。
頑張って!応援しています。

ー 以前から木嶋さんが指原さんを熱烈に推していらっしゃることは存じ上げていましたが、今回フォーチュンクッキーを演奏しようという決断に至った理由はなんですか??

 私はメディアに出させて頂いて、自分の音楽とキャラクター、両方で興味を持って下さった方もいらっしゃいます。キャラクターからクラシックコンサート行ったことないけど私に会いたい!と言って初めてクラシックコンサートに来てくださる方もいらっしゃいます。とても嬉しいことです。
そして私は指原さんが大好きです。
考えただけでオタク気質爆発になります。
それを隠すのではなく自分はこういう人なんだと表現することがとても楽になってきました。
それには色々な声がありますが、一緒に好きな人を推したり、私が表現できる好きな推し曲をアンコールで入れたりなど、今の時代、どんどん色々なことがジャンルレスになっていってほしいという願い、自分の軸を何十年もかけて立ててきて今やっと自分の中で軸が立ったと言えるからこそ、やっと今私はジャンルレスというものに挑戦できるのではないかと思っています。
そして「え、フォーチュンクッキーってクラシックプレーヤーが弾いたらこんな音になるんだ!」という弾いていても聞いてくださる方にも面白さもあると思うんです。
もちろんTPOはあります。
でも弾いちゃダメな理由なんてないよね、アンコールがバッハっていう決まりもないよね、という話です。
要は自分の軸はどこに立てるか、そこだけはぶれずにしっかりすれば、その軸からどれだけ振り幅が広いか、自分というアーティストは何をしたいのか、何ができるのか、自身でどんどん開拓する時代に変化している気がします。

ー ヴァイオリンをやめたいと思ったことはないですか。

 ヴァイオリンに疲れたと思うことはあります。
毎日ヴァイオリンのコンディション、機嫌を第一に生活している中で練習も含め、真剣に向き合えば向き合うほど、近い存在であればあるほど、疲れてしまうこと、距離を置きたいともよく思います。
でも、音楽というものが私の生きる糧で、なによりも好きだというのが変わらない以上、私は音楽に身を委ねられるのはヴァイオリンしかない。話すよりヴァイオリンを弾く方が自分を表現できる以上、辞めたいとは思ったことはないし、ヴァイオリンは自分の身体の一部なのでやめられないんだと思います。
どんなに好きでも距離を置くことは長い音楽人生の中で必ず出てくると思うので、精神的にうまくヴァイオリンとの関係を築いていくことが大切だと思います。
少し練習時間を減らして、休んで違う角度で 音楽をただ単に『楽しむ』ことをしたりクラシックを一切聞かなくてもいいし、自分なりに精神的に距離をうまく取ってバランスを取れないともうやめるしかないという選択肢に至ってしまうのかなあと思います。
あと私自身やめられない大きな理由は、今までずーっと10代からコンサートをしてきて、一度も満足したコンサートがないからだと思います。自分自身、もっと次はこうしたい、できるはず、いや、できないなら出来るようになりたい、早く練習したい、の積み重ねでやめるという選択肢がなかったんです。
だから私はつくづく、コンサート、そしてそこに来てくださるお客様に助けられているんだなあと心から思います。あとどんなに辛くても舞台の上でしか救われないことや、日常では感じられない瞬間、報われたりすることがたくさんあるので、私の場合は音楽をやめたら逆に私生きていけるのかなあ、という存在です。

ー 作曲はされないのですか?

 勉強しながらやっていますが、未発表です。ソルフェージュ、もっと若いうちにやっておけばよかった!笑 誰か私に作曲を教えて!それか一緒に作ろうよ!笑

ー ヴァイオリン以外に演奏する楽器はありますか。

 ピアノは7年くらい?は習っていましたが、今はほぼ弾きません。
ピアノももっと練習しておくべきでした!

ー お忙しい中、素晴らしい演奏をする秘訣はなんですか?音楽が本当に素晴らしいものだと感じることができました。

 ありがとうございます。私の演奏がどうだった、という感想より音楽って素晴らしいねっていう感想がとても嬉しいです。
秘訣はないです。練習が秘訣とかでもないです。
ただ単に自分が誰よりも音楽が素晴らしいよね、と思いながら毎日音楽と向き合うのみです。
この前のseasons公演からも、今度はこうしたい!とずっと思いを巡らせて次のコンサートへ繋げています。自分自身、すごく楽しかったコンサートでも、楽しかった=満足 ではなく次はこういうふうにしたい、よりみなさんとこんな素晴らしいものを共有したい!と思えることが1番の秘訣なのかもしれません。

ー seasons以外のアルバムで、おすすめのアルバムは何ですか?今回初めて公演に行かせていただきとても感動したので、他の曲も色々聞きたいと思いました。

 そう言ってくれてありがとうございます。コンサート聴いてもらえて良かったなあ、嬉しいなあと先日のseasonsのコンサートの空気を思い返しました。
でも自分で過去の演奏を聴くのが好きじゃなくてわからないんです。笑
今が1番良いと思っているから、または思えるために毎日音楽に向き合っている結果なので、なかなか自身の過去のものをおすすめできなくて、、、。
でも1つ前の『Rise』
私の信頼している中学生の時から一緒に弾いてくださっている江口玲さんとのソナタを入れたものです。。私の新しいCDが出た後も、また聞いて頂けたら嬉しいです。

ー 人見知りを解消するにはどうしたらいいですか

 私は小さい頃も今も、実は人見知りなのですが、色々な仕事をするようになったり歳を重ねたりして、少しずつ変わってきました。
根は明るいのにすごく人見知りという面倒くさいタイプで、今でも調子が悪い時や違うことを考えていたりすると、すぐに人と話せなくなったりしてよく自己嫌悪に陥ります。
人って人見知りじゃなさそうな人に限ってそうだったり、見ただけはわからない悩みをそれぞれ抱えていたりすると思うんです。でも最近自分が人見知りでよかったなと思う瞬間が沢山あります。
それは自分が話せる状態の時に人見知りの人を見ると、その人の気持ちや、相手の人見知りスイッチが入る時がわかるので、無意識にその人が居心地が良くなるように自分から空気を作りに行ったり、話しかけたりできるようになってきました。
だから人見知りは悪いことばかりではないです。
出せない感情が音楽だけぶつけられることも多々あります。
この性格だからこれだけ音楽に熱く向き合えるんだろうとも思います。
確かに世の中で人見知りは損することもたくさんあるので悩んで私に聞いてくれたんだと思いますが、実際に自分の殻を破らないと前に進めない時が絶対あるので、その時どれだけ自分が勇気を持って殻を破れるかだけだと思います。
意外とその殻は厚そうで自分が思うより薄いです。
でも根本的に人見知りなので、頑張ることは疲れると思います。常にではなく、オンとオフ、素を見せれる場面と見せられない場面を使い分けたら良いと思います。

周りの目を気にせず自分に自信を持つように、自己肯定感をいい意味で高めること、そうすれば相手に自分をぶつけることも怖くなくなると思います。
あと海外に行って人見知りしていると、何も言わない=考えが皆無の馬鹿と見られてしまうことや、日本人はやっぱり何でも意見言わないんだね、感情がわからないと言われがちです。
意見はしっかり言ってお互いキャッチボールをしないとなかなか難しい側面もあるので、環境、年齢を重ねるとともに少しずつ自分の人生で必要となる部分を無理せず切り開いていってもらえればと思います。


⇒ 株式会社ソーシャルキャピタルマネジメントによる1/18 開催の木嶋真優、1/19開催の藤田真央の公演レポートはこちら
https://www.social-capm.com/report/japan-arts-gakuseisupport/

⇒ 学生サポートパートナーについてはこちら
https://www.japanarts.co.jp/news/p6937/

⇒ 木嶋真優のアーティストページはこちらから
https://www.japanarts.co.jp/artist/mayukishima/

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