2016/2/18

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山田和樹のインタビュー[バーミンガム市交響楽団]

6月にバーミンガム市交響楽団と共演する山田和樹のインタビューです。

バーミンガム市交響楽団は、これまでに何回も指揮なさっていますが、第一印象をお聞かせいただけますでしょうか?
オーケストラ全体のアンサンブルが、とてもしっかりとしているというのが第一印象です。ホールの音響が素晴らしく、そのことが彼らの音楽作りにもたらしているものもあるかと思いました。音楽監督アンドリス・ネルソンスのもと、“自由闊達に音楽をしている”ことにも、好感を持ち、共感しました。イギリス音楽だけでなく、フランス音楽でもドイツ音楽でも北欧の音楽でも、キャラクターの違いを生かして音色を生み出すことができる。柔軟で包容力を備えたオーケストラです。

今回のバーミンガム市交響楽団との日本公演、楽しみにしていること、マエストロご自身が期待していることを教えてください。
とにかく“楽しく音楽をしている”というオーケストラの活き活きとした雰囲気、音楽が喜びにつながっている空気感などが、お客さまにも伝われば良いなと思います。イギリスというと紳士淑女のかしこまったイメージが強いかも知れませんが、日ごろは冗談が飛び交うユーモア精神に溢れた人々なので、そういった面白さが音楽にも出たら良いですよね!僕とバーミンガム市交響楽団とでしか出来ない音楽を、作り出してお届けしたい、と思っています。

今回演奏していただくシベリウス:交響曲第2番の聴きどころを教えていただけますか?
シベリウスはフィンランドの作曲家ですが、この第2交響曲はイタリアでの旅行が大きく影響していて、彼の作品の中でも独特の明るさを持った特別な曲になっています。森と湖の国であるフィンランドと、陽気なイタリアがシンクロしている素晴らしい作品です。

今回演奏していただくベートーヴェン:交響曲第7番の聴きどころを教えていただけますか?
ベートーヴェンは「7」という数字を意識してか、冒頭から音階(7つの音で出来ている)をそのまま 用いて曲を作っています。ワーグナーが「舞踏の聖化」と評したように、全楽章を通して特徴的なリズムが支配しており、心を躍動させる何かがある曲だと感じています。ベートーヴェンの熱いパワーが凝縮している作品です!活き活きしたバーミンガム市交響楽団の魅力を存分に聴いていただける作品。ご期待ください。

今回のソリスト、ピーター・ウィスペルウェイさんについて、ひとことコメントをいただけますか?
ウィスペルウェイさんとは初共演になります。現地バーミンガムで共演してから日本公演に行きますので、僕自身とても楽しみにしていますし、皆さんにもご期待いただければと思います!

今回のソリスト、河村尚子さんについて、ひとことコメントをいただけますか?
河村尚子さんとは初共演になりますが、以前からぜひ共演したいと願っていたアーティストです。ヨーロッパでも通用するピアニズムをもった稀少なピアニストのお一人だと思います。今回演奏するラフマニノフの第3協奏曲は、名曲ですし、テクニック的にも叙情的にも要求度がとても高いです。このように充実した作品でご一緒できることが、今からとても楽しみです。

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世界の第一線で活躍する山田和樹、ラトル、ネルソンスが率いた名門オーケストラと待望の共演!
山田和樹指揮 バーミンガム市交響楽団

2016年06月28日(火) 19時開演 サントリーホール
公演詳細はこちらから

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