2015/10/1

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インタビュー:クリスティーナ・シャプラン[マリインスキー・バレエ]


7月29日に新マリインスキー劇場で、ジュリエット・デビューを飾ったクリスティーナ・シャプラン。
バレエ学校時代に来日したことがあるものの、今回が本格的な日本デビュー!です。
どうぞご期待ください。

Q:初めてのインタビューなので、まず経歴的なことから聞かせてください。バレエを始めたのはいつですか?
クリスティーナ・シャプラン(以下、KS)サンクト・ペテルブルグで生まれました。
父はロシア人で、母はカザフ人です。バレエを本当に始めたのは、10歳くらいの時です。

Q:あなたにとってマリインスキー劇場は、どのような存在ですか?
マリインスキー・バレエに入って初めて、「私の劇場」「私たちの劇場」と言うようになりました。「私の劇場に、私の公演を見に来て!」って。今は、完全に、そう感じています。

Q:今日は素晴らしいジュリエットを拝見しました。ドラマティックな演技が魅力的でしたが、ご自分ではどんなタイプのダンサーだと思いますか。
そういうタイプ別に自分自身のことを考えたことはありません。具体的な役を、自分に当てはめたりすることはしません。すべての踊りにおいて完全に自分の持ってる力を発揮したいですし、作品そのものをお客さまに届けることができたら・・・と思っています。私は、決まった型、タイプにはまるのは嫌いなんです。あの子はジゼルね、こっちの子はジュリエットだけできる、というようなのは好きではありません。

Q:『ロミオとジュリエット』はシャプランさんにとって、どのようなバレエですか。
まずは何よりも、音楽が素晴らしいですよね!もちろんプロコフィエフの音楽は前から知っていましたが、踊りと音楽が完全に溶け込んでいることに感動します。

実は昨日(7月29日)初めてジュリエットを踊ったのです。それは例えて言うとピロシキを一口、食べてみたようなもの。これからも、一口、また一口と、味わい踊り続けていくでしょう。そして次はまた今回とは違った舞台になると思います。そんなふうにずっと続いて、成長していくのだと思います。もしかしたら、この先いつか、私も同じように秘めた恋をするかもしれないし、そうすると私の演じるジュリエットも変わるかもしれません。バレエは、一生かけて磨いていく芸術だと思います。

ジュリエットを踊るにあたって大事なのは、変化の瞬間を見せることです。その変わった感情を伝えることです。第一幕では、はじめ彼女はまったくのんきな女の子ですが、ロミオに出会い、新しい感情が生まれていく。こうして順々に変わっていく気持ちが大事だと思います。ジュリエットが大人になっていくひとつひとつの段階を見せていく、お客さまにも同じ気持ちで寄り添っていただくことが重要です。

Q:「バレエは一生かけて磨いていく芸術」という言葉が印象的です。
最近では、演技よりもテクニックの精度にこだわり、演技力やストーリー性などを大切にしないことが増えているように思います。それはとても残念です。もし50回転のピルエットが見たいならサーカスに行けばいい。ここは何と言っても劇場です。お客さんたちは芸術、感情に働きかけるものを求めにきていますから、それが大事です。ダンサーたちの感情表現がお客さんに届いたら、それは素晴らしいことですよね。

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世界のバレエの至宝。ロシア芸術の都サンクトペテルブルグの高貴な華
マリインスキー・バレエ<キーロフ・バレエ>
2015年来日公演

詳細はこちらから

「ジュエルズ」
 11月26日(木) 18:30 文京シビックホール大ホール
「愛の伝説」
 11月27日(金) 18:30 東京文化会館
 11月28日(土) 13:00 東京文化会館
「ロミオとジュリエット」
 11月30日(月) 18:30 東京文化会館
 12月1日(火) 18:30 東京文化会館
 12月2日(水) 13:00 東京文化会館(平日マチネ公演)
「白鳥の湖」
 12月4日(金) 18:30 東京文化会館
 12月5日(土) 12:30 東京文化会館
 12月5日(土) 18:30 東京文化会館
 12月6日(日) 13:00 東京文化会館


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