彼のための音楽を彼が弾く~今井信子を迎えて
舘野泉 バースデー・コンサート 2017
- ピアノ
- 日時
- 2017年11月10日(金) 19:00
- 会場
- 東京文化会館小ホール
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チケット詳細Ticket Information
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② 6月25日(日) 10:00a.m.~発売 夢倶楽部会員
③ 6月29日(木) 10:00a.m.~発売 ジャパン・アーツぴあネット会員
④ 7月1日(土) 10:00a.m.~発売 一般
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曲目・演目Program
Y.ゴトリボヴィチ:ヴィオラ・ソナタ ★ (世界初演) 共演:今井信子(ヴィオラ)
Y.ゴトリボヴィチ:舞踊組曲 ★
J.ティエンスー:EGEIRO ★
池辺晋一郎:1枚の紙と5本のペン ~ 左手ピアノのために ★ (世界初演)
間宮芳生:風のしるし-オッフェルトリウム(舘野泉に捧ぐ)
ほか ★舘野 泉に捧ぐ/舘野 泉「左手の文庫」助成作品
- シサスク:エイヴェレの惑星
公演によせてMessage
風のしるし
私は昭和11年11月10日の生まれ。今度の誕生日で81歳になる。
小学校3年の時に東京大空襲があり、家は焼夷弾の直撃で全焼。私たちが入っていた防空壕からは僅か数メートルの距離であった。丸焼けになったピアノが鉄骨むき出しにごろりと転がっていた。終戦は疎開先であった栃木県の田舎の村で迎え、詔勅は桑畑の中で聴いた。東京に帰る日、村の分校の男の子たちは村はずれの樹に登り、女の子たちは渡良瀬川の船着場まで見送ってくれた。
戦後、小さな家で兄弟姉妹4人が音楽をやり、両親はピアノの生徒さんを沢山教えていた。経済的には恵まれていなかったが、幸せだった。何をやってもいいという、解き放たれた空気が世の中にはあった。父は音楽をやるほど幸せなことはないと、いつも言っていたが、その心をいまでも受け継いでいると思う。
藝大を卒業した頃、私には神様が3人いた。間宮芳生、三善晃、矢代秋雄である。私より数歳年上の彼らは素晴らしく手応えのある創作活動をしており、若い頃から彼らの作品は常に演奏し続けてきた。三善のピアノ・ソナタは藝大を出た翌年のリサイタルで弾き、ヘルシンキでのデビユー・リサイタルでも弾いている。矢代のピアノ協奏曲を海外で初めて弾いたのは1969年。71年には間宮のピアノ協奏曲第2番をヘルシンキで海外初演しているが、その後のピアノ協奏曲第3番とピアノ・ソナタ第2番は特に鮮烈な衝撃であった。
2004年に左手のピアニストとして復帰したときに、最初に作品を委嘱したのは間宮芳生。<風のしるし・オッフェルトリウム>という素晴らしい作品を書いてくれた。アメリカ先住民族ナヴァホ族の創世神話では、この地上の生きるものすべての誕生の時、生命を与えてくれるのは風の神。「人はその体内を風が吹いている間だけ生きている。体の中で風が止めば、人は言葉を失い、死ぬ」。この作品により、私は風をあたえられ、復帰した。
今回は世界初演をする池辺晋一郎の新作にも心ときめくが、親友であるユッカ・ティエンスーの名作<EGEIRO>、そしてユヴァル・ゴトリボヴィチの素晴らしいヴィオラ・ソナタを紹介出来るのも嬉しい。今井信子さんとは初共演。81歳まで生きて、今井さんとも逢え、演奏が出来て、本当によかった。
舘野 泉
プロフィールProfile
舘野 泉 Izumi Tateno (ピアノ, Piano)
クラシック界のレジェンド、80歳ピアニスト。領域に捉われず、分野にこだわらず、常に新鮮な視点で演奏芸術の可能性を広げ、不動の地位を築いた。人間味に溢れ、豊かな叙情をたたえる演奏は、世界中の幅広い層の聴衆から熱い支持を得て、深く愛され続ける。ピュアで透明な旋律を紡ぎだす、この孤高の鍵盤詩人は、2002年に脳溢血で倒れ右半身不随となるも、しなやかにその運命を受けとめ、「左手のピアニスト」として活動を再開。尽きることのない情熱を、一層音楽の探求に傾け、独自のジャンルを切り開いた。“舘野泉の左手”のために捧げられた作品は、10ヶ国の作曲家により、80曲にも及ぶ。命の水脈を辿るように取り組んだ作品は、拓いたジャンルをも飛び越え、ただそこにある音楽だけが聴くものの心に忘れがたい刻印を残す。昨年の傘寿記念公演では自らに捧げられた作品2つ、左手作品の最高峰ラヴェルとヒンデミット、この4つのピアノ協奏曲を一気に演奏し、満場の喝采を浴びた。この前人未到のコンサートをふくめ、長年に渡る地道な活動が評価されて2017年第29回ミュージック・ペンクラブ音楽賞(独奏・独唱部門)受賞。もはや「左手」のことわりなど必要ない、身体を超える境地に至った「真の巨匠」の風格は、揺るぎない信念とひたむきな姿がもたらす、最大の魅力である。
舘野泉オフィシャル・ホームページ:http://www.izumi-tateno.com
今井 信子 Nobuko Imai (ヴィオラ, Viola)
桐朋学園大学卒業。イェール大学、ジュリアード音楽院を経て、1967年ミュンヘン、68年ジュネーヴ両国際コンクール最高位入賞。70年西ドイツ音楽功労賞受賞。
ベルリン・フィル、ロンドン響、パリ管等と共演。 室内楽ではクレーメル、マイスキー、ミドリらと共演し、マールボロ、ヴェルビエ等の国際音楽祭に度々出演している。2003年ミケランジェロ弦楽四重奏団結成。<ヴィオラスペース>の企画・演奏に携わるなどヴィオラ界をリードする存在として目覚ましい活躍をしている。これまでにフィリップス、BIS等から40を超えるCDをリリース。著書に「憧れ ヴィオラとともに」(春秋社)。
アムステルダム音楽院、クロンベルク・アカデミー、ソフィア王妃高等音楽院各教授。ザ・フェニックスホール音楽アドバイザー。
主催・協賛
主催:ジャパン・アーツ
後援:フィンランド大使館
協力:舘野 泉ファン・クラブ