2022/5/27

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【MUSIC LAND】 阪田知樹に聞く、第4部「Discovery」の聴きどころ

ドキドキワクワクがつまった ピアノの祭典「MUSIC LAND」。
第4部「Discovery」をプロデュースするのは、ピアニストの阪田知樹さん。

いつも好奇心に満ちたまなざしで、音楽作品の研究、楽譜や音源の収集に熱心な阪田さんは、いま新たに光を当てたい作品を中心にプログラムを組みました。そして自身で作曲した新作の初演も。
このプログラムに込められた思い、そして聴きどころについて伺いました。

阪田知樹

—今回プロデュースされる「Discovery」ステージは、阪田さんらしさ満載のプログラムですね。ご自身が作曲された新作を笹沼樹さんと初演なさいます。どのような作品でしょうか。

今回のチェロとピアノのデュオ作品は、これまで書いてきた作曲作品とは、響きのキャラクターが大きく異なります。
これまでの楽曲は、私の音楽の好み、また作曲の師の影響を受けていることもあってかフランス音楽的な響きを強く感じるものでしたが、今回は私の中にある心の奥にあるものを探って音にしたような楽曲となっています。
楽曲の演奏時間は、凡そ6〜7分程度を想定しており、3つの短い楽曲からなる予定です。既に大部分は完成しておりますが、完全に書き終えるまではタイトルの公表は控えたいと思います。最後の最後で変わってもいけませんので。(笑) 今お伝え出来ることは、示唆的なタイトルになる予定だということです。
新たに自身を見つめ直すような作品、自分の頭の奥に眠っている新しい響きを模索するという意味でも「Discovery」というコンサートのテーマに相応しい作品になっているのでは思います。

—そして編曲も手掛けられました。

今回は私がピアノ独奏に編曲した歌曲がブラームス、ラフマニノフ、プーランクと3曲ありますが、いずれの楽曲も今回の演奏会にて初披露となるものです。これらは、5月末に音楽之友社より出版されました私の楽譜(*1)に全て収載されております。中野翔太さんと谷昂登さんによって、プーランクとラフマニノフがどのように演奏されるのか私もとても楽しみです!

*1)『阪田知樹ピアノ編曲集 ヴォカリーズ』音楽之友社
https://www.ongakunotomo.co.jp/catalog/detail.php?id=437230

☆新刊楽譜 収録曲 ラフマニノフ/阪田知樹:ここは素晴らしい処

—技巧的で難易度の高いゴドフスキ編曲の作品は、阪田さんは度々取り上げられていますね。今回は3台ピアノのための「舞踏への勧誘」パラフレーズを選ばれました。初披露でしょうか。

これまでにもゴドフスキによる編曲作品を何度か演奏しております。しかし、それはサン=サーンスの白鳥やショパンの楽曲、はたまたヨハン・シュトラウスのウィンナ・ワルツなど全てピアノ独奏の為のものでした!
今回はピアノを存分に楽しむ一日という大きなテーマに因んで、最も大きな編成の3台ピアノの為の編曲に素晴らしいピアニストの皆さんと新たに挑戦してみたいと思い、選曲致しました!
3台ピアノを要することもあり、なかなか実演に触れる機会が少ない楽曲なので、是非この貴重な公演をお聴き逃しなく!

宝箱

—「Discovery」にちなんで… いつも好奇心に満ち溢れた阪田さんですが、最近新たに見つけたこと、新しい発見はありますか?

ドイツに久しぶりに戻った際に、パスタを作ったら、日本より美味しく茹で上がって!
以前もそのように思ってはいたのですが、改めて再確認したというか、やはり日本と水が違うからなのだなと思いました。

<第4部「Discovery」 プログラム>
ブラームス(阪田知樹編曲):子守唄Op. 49-4 阪田知樹
ラフマニノフ(阪田知樹編曲):ヴォカリーズOp. 34-14 谷昂登
プーランク(阪田知樹編曲):花 FP101-6 中野翔太
阪田知樹:三つのアフォリズム〜チェロとピアノの為の(2022年) 笹沼樹 / 阪田知樹
ショパン:幻想即興曲 (1835年版最終稿)Op. 66 實川風
ウェーバー(L.ゴドフスキ編曲):3台ピアノの為の「舞踏への勧誘」に基づく対位法的パラフレーズ
髙木竜馬 / 小井土文哉 / 阪田知樹

☆公演詳細はこちらから⇒ https://www.japanarts.co.jp/special/musicland/

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