2021/4/1

ニュース

  • Facebookでシェア
  • Twitterでツイート
  • noteで書く

デビュー35周年!錦織健インタビュー 5/17「日本の歌だけを歌う」にむけて

5月17日(月) 13:30開演 東京オペラシティ コンサートホール、錦織健テノール・リサイタル「日本の歌だけを歌う」に向けてたくさんの取材を受けた錦織健さん。取材のあいまにスタッフがお尋ねしました!

錦織健

JA:様々なジャンルのレパートリーをお持ちなのに、あえてそれらを封印して、日本の歌だけでプログラムを作られた意図を教えていただけますか?コロナと何か関係はあったのでしょうか。

錦織:日本の歌だけのプログラムは、以前浜松で一度行ったことがあります。私は普段のリサイタルでは、日本歌曲から、オペラ・アリア、ポピュラー・ソング、そして最後はマイクなしでロックまで!24曲くらい歌います。中でも日本歌曲の時は、お客様がとても集中して聴いていただけるのですよね。やはり日本語の歌詞が、心にすっと届くのでしょうか。

今回、ぜひとも、なかにし礼先生が作詞し溝上日出夫さんが作曲した「遺言歌」を歌いたいと願い全て日本の歌のプログラムを構成しました。全19曲、感染対策に配慮した3部構成です。今でこそ、音楽大学の入学試験では日本歌曲が必修となっていますが、私達世代の歌い手の殆どは独学で体得してきましたので、その集大成ともいえるでしょうか。 また今まであまり歌ってこなかった武満徹の歌など、コロナ禍でコンサートの無い時期に深く掘下げることができましたね。

第一部はオーソドックスな日本の抒情歌。第二部はなかにし礼さんが書いた詩、死を想定した「遺言歌」でスパイス的に。第三部はこの時期だからこそ、未来への希望と復興を感じていただけるポピュラーソングです。

JA:なかにし礼「遺言歌」をプログラムに入れられた思いを教えてください。

錦織:なかにし礼さんの「遺言歌」は6つの章からなる組曲で、なかにし先生が30代早々(1970年)に書かれた作品です。先生は、『ケン坊、この曲をお前にあげるよ』と言ってくださいました。なかにし先生が鎌倉芸術館の館長をされていた1993年に開館記念としてオペラ「静と義経」を演唱した後、先生から直接歌って欲しいと言われて、初めて歌いました。いずれの曲も、出だしは『私が死んだら・・・』で始まります。架空の男性が自分の死に向けて語る、ややセンチメンタルで胸にジーンとくる強烈な歌に、オペラティックな曲をつけています。とてもお世話になった、なかにし礼先生への心からの感謝を込めて歌いたいです。

JA:第一部の日本歌曲と第三部のポピュラーソングは、少し時代背景などが異なりますが、ここは同じだな、ここは違うななど、思うところはありますでしょうか。

錦織:第一部は古き良きもの。山田耕筰、武満徹など日本が誇るの作曲家の作品が並びます。詩を創った人は何を想ったのだろう、音をつけた人はどんな人生を送ったのだろうと考えます。あらためてリサーチした結果、あぁ、こんなに良い曲だったんだな、と気づきました。第三部は、未来に向かうことを意識しています。今、皆が辛かったり、どうしようもなく無力さを感じることもありますが、心が折れてしまうことなく、乗り越えていかれたら - そんな願いを込めています。

錦織健

JA:今、もっとも大事な健康、錦織さんの健康法を教えてください!

錦織:週に一度フルーツだけを摂る日、を長年続けています。マンゴーやイチジクなどのドライフルーツが好きですね。大好きなヴォイス・トレーニングは毎日欠かさずに行います。

5/17 錦織健テノール・リサイタル「日本の歌だけを歌う」、楽しみにしています。
有難うございました!

インタビュー構成・取材:ジャパン・アーツ


アフタヌーン・コンサート・シリーズ 2021-2022 前期 Vol.1
錦織健 テノール・リサイタル 「日本の歌だけを歌う」

2021年5月17日(月) 13:30 東京オペラシティ コンサートホール
出演:錦織健(テノール) 、多田聡子(ピアノ)
プログラム:※曲目・曲順は変更になる可能性がございます。
日本古謡:さくらさくら
滝廉太郎:荒城の月
山田耕筰:この道
山田耕筰:待ちぼうけ
山田耕筰:からたちの花
小林秀雄:落葉松
武満徹:死んだ男の残したものは
武満徹:小さな空
宮沢和史:島唄
溝上日出夫:独唱とピアノのための組曲「遺言歌」(作詩:なかにし礼)
喜納昌吉:花~すべての人の心に花を~
服部良一:蘇州夜曲
さだまさし:奇跡~大きな愛のように~
いきものがかり:風が吹いている
公演の詳細はこちらから


⇒ 錦織健のアーティストページはこちらから
https://www.japanarts.co.jp/artist/kennishikiori/

ページ上部へ