2015/10/11

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「ブルガリア国立歌劇場」もう一人のトゥーランドット姫 バヤスガラン・ダシュニャム

今回のブルガリア国立歌劇場では、もう一人のトゥーランドット姫役がいます。
ツアー中のセミステージ版で、トゥーランドットを歌うモンゴル出身のバヤスガラン・ダシュニャムです。
「トゥーランドット」のセミステージをご覧になる方は、ぜひお楽しみに。

バヤスガラン・ダシュニャム[トゥーランドット役 ソプラノ]

『トゥーランドット』を歌うことについて「私には何の心配もない」と微笑むソプラノ歌手のバヤスガラン・ダシュニャムさん。モンゴルのウランバートルに生まれ、ソフィアの国立音楽院で学び、1992年に国際コンクールで優勝したのち、2002年にはブルガリア国立歌劇場の専属ソリストとなった。ダブルキャストのデリロヴァが歌うドレス・リハーサルの見学に来ていたところをつかまえた。

ダシュニャムさんが『トゥーランドット』を最初に歌ったのはいつでしたか?
「2000年だったと思います。イギリスで歌いました。それから100回以上歌っています。だから、歌う前には特別な準備はしません。ぼーっとしています(笑)。すべて喉が覚えていますからね」

トゥーランドットが登場して一番最初に歌う「この宮殿で…」は声楽的に大変なのではないかと、客席から見ていつもドキドキするのですが。
「トゥーランドットは一般的に中盤から終盤がテクニック的にも難しいとされていますが、私にとっては当たり前のことです。何度も歌っていますからね」

長くドラマティック・ソプラノとして歌われてきたのですか?
「ゲーナ・ディミトローヴァ先生に教わっていたとき、『あなたはリリック・ドラマティックね』と言っていただきました。『蝶々夫人』『トスカ』『アイーダ』のタイトルロールと、『ナブッコ』のアビガイッレ、ワーグナーの『ニーベルングの指輪』ではブリュンヒルデも歌います」

どうしてモンゴルからブルガリアに移り住むようになったのですか?
「コンクールで優勝したご褒美に、ブルガリアに留学出来ることになったの。それから30年、ずっとこの国に住んでいます」

だからブルガリア語が完璧なのですね。この劇場のオーケストラは素晴らしいサウンドをもっていますが、歌手にとってもお気に入りのオーケストラなのではないですか?
「私はどんなオーケストラにも合わせて歌います。ここだけでなく、世界のどこでもです。私の声は充分にトレーニングされているから、オーケストラを突き抜けて遠くまで届くんです」

すごいですね!
「モンゴル人は声が強いんですよ。生まれつき声が強いのに加えて、私は一生懸命勉強しましたから。早く『トゥーランドット』が歌いたくてたまらないです」

お客さんは楽しみにしています。
「私も歌うのを楽しみにしています。ぜひ聴きにいらしてください」

インタビュー:小田島久恵(音楽ライター)

ブルガリア国立歌劇場 2015年日本公演 今後の全国日程
10月12日(月・祝)京都コンサートホール「トゥーランドット(セミ・ステージ版)」【詳細URL
10月14日(水)福岡シンフォニーホール「トゥーランドット」【詳細URL
10月15日(木)兵庫県立芸術文化センター 「イーゴリ公」【詳細URL
10月16日(金)ハーモニーホールふくい「トゥーランドット(セミ・ステージ版)」【詳細URL
10月17日(土)愛知県芸術劇場大ホール「イーゴリ公」【詳細URL
10月18日(日)広島県・三原市芸術文化センターポポロ「トゥーランドット」【詳細URL
10月21日(水)岡山シンフォニーホール 大ホール「トゥーランドット(セミ・ステージ版)」【詳細URL

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