河村尚子 ピアノ･リサイタル

　1986年渡独後、ハノーファー国立音楽芸術大学在学中に数々のコンクールで優勝・入賞を重ねる。2006年ミュンヘン国際コンクールで第2位受賞後、翌年、多くの名ピアニストを輩出しているクララ・ハスキル国際コンクールで優勝を飾り、大器を感じさせる新鋭として、一躍世界の注目をあびる。
ドイツを拠点に、欧州各地で積極的にリサイタルを行う傍ら、ウィーン交響、バイエルン放送交響、チューリヒ・トーンハレ管、ロシア国立響、モスクワ・ヴィルトゥオーゾ、ミュンヘン室内管などのソリストに迎えられている。また、ルール・ピアノ祭（ドイツ）、オーヴェール・シュル・オアーズ（フランス）、ドシュニキ（ポーランド）等の音楽祭に参加。
　2011年ドミトリエフ指揮サンクトペテルブルグ・フィルと本拠地サンクトペテルブルグで共演、ドイツ・ワイマール近郊のエッタースベルク城での音楽祭でアーティスト・イン・レジデンスをつとめ、4夜にわたるソロ・リサイタルを開催し、絶賛を博す。室内楽では、日本やドイツでの共演を重ねる実力派クレメンス・ハーゲンを筆頭に積極的に取り組み、2015－16シーズンには、Ｍ．ホルヌング（チェロ）とロンドン・ウィグモアホール、R.オルテガ・ケロ（オーボエ）とニューヨーク・カーネギーホールでのデビューを含め、同世代の実力派アーティストたちとも多角的な活動が展開される。
　日本では、2004年東京フィルの定期公演でデビュー。国内主要オーケストラと相次いで共演を重ねる傍ら、V.フェドセーエフ指揮モスクワ放送響、F.ルイージ指揮ウィーン響、M.ヤノフスキ指揮ベルリン放送響、M.プレトニョフ指揮ロシアナショナル管の日本ツアーに参加、また2013年10月ビエロフラーヴェク指揮名門チェコ・フィルと本拠地プラハ及び日本公演のソリストとして共演し、大成功を収めた。その他、準メルクル、R.ノリントン、E.インバル、A.ラザレフ、Y.テミルカーノフ他多くの国内外の指揮者と共演し、度々再演の指名を受けている。
　2009年名門RCA Red Sealレーベルより「夜想（ノットゥルノ）～ショパンの世界」でメジャー・CDデビュー。その後、「ショパン：ピアノ・ソナタ第3番＆シューマン：フモレスケ」（2011年）、「ショパン：バラード」（2013年）に続き、今年9月には4枚目として、日本デビュー10周年アニバーサリーを記念した「ラフマニノフ：ピアノ協奏曲第2番＆チェロ・ソナタ」をリリースする。その他、仏ディスコヴェール、独アウディーテ、ルール・ピアノ音楽祭エディション（ライヴ録音）などレコーディング多数。
　文化庁芸術選奨文部科学大臣新人賞、新日鉄音楽賞、出光音楽賞、日本ショパン協会賞、井植文化賞、ホテル・オークラ賞を受賞。
　これまで、ウラディーミル・クライネフ、澤野京子、マウゴルジャータ・バートル・シュライバーの各氏に師事。2011年5月よりドイツ・エッセンのフォルクヴァング芸術大学にて非常勤講師を務める。兵庫県西宮市生まれ。
オフィシャル・ホームページ：http://www.hisakokawamura.com/