庄司 紗矢香Sayaka Shoji
- ヴァイオリン
プロフィールProfile
唯一無二の芸術的多様性とレパートリーへの緻密なアプローチで、国際的に認められるヴァイオリニスト。
その音楽的言語に対する非凡な洞察力は、これまで拠点を持ってきたヨーロッパと日本、二つの背景の混合に由来する。
東京に生まれ、3歳でイタリアのシエナに移住。キジアーナ音楽院とケルン音楽大学で学び、14歳でルツェルン音楽祭にて、ルドルフ・バウムガルトナー指揮ルツェルン祝祭管弦楽団との共演でヨーロッパ・デビュー、及びウィーン楽友協会に出演した。
1999年、パガニーニ国際コンクールにて史上最年少優勝。以来、ズービン・メータ、ロリン・マゼール、セミョン・ビシュコフ、マリス・ヤンソンス、ユーリ・テミルカーノフなど多数の一流指揮者と共演を重ねた。これまでに共演したオーケストラはイスラエル・フィル、フィルハーモニア管、クリーヴランド管、ロンドン響、ベルリン・フィル、ロサンゼルス・フィル、ニューヨーク・フィル、聖チェチーリア国立アカデミー管、チェコ・フィル、マリインスキー管、NHK響など多数。
2024/25年シーズンのハイライトには、エサ=ペッカ・サロネン指揮サンフランシスコ響、カーチュン・ウォン指揮クリーヴランド管、ヤープ・ファン・ズヴェーデン指揮エバーグリーン響、トンキュンストラー管、シュトゥットガルト室内管とのコンサートが挙げられる。2024年秋にはアラン・アルティノグル(首席指揮者)とフランクフルト放送響の日本ツアーに参加。その名演が評価され、2025年に第37回ミュージック・ペンクラブ音楽賞を受賞した。
室内楽では、ジャンルカ・カシオーリとの15年にわたる共演のほか、モディリアーニ・カルテット、ベンジャミン・グロスヴェナー、ベアトリス・ラナ、キアン・ソルタニ、スティーヴン・イッサーリス、スティーヴン・コヴァチェヴィッチ、ヴィキングール・オラフソンなど、多くのアーティストと長年にわたって共演しており、フィルハーモニー・ド・パリ、ウィグモアホール、サントリーホール、ハンブルク・ライツハレなどで定期的にリサイタルを行っている。
庄司紗矢香はまた、多様な芸術分野とのコラボレーションでも世界的に高く評価されている。
舞踊家・振付家の勅使河原三郎とのフィルハーモニー・ド・パリでの共演のほか、安藤忠雄、杉本博司らとも精力的にコラボレーションを行っている。
2007年に創作した実験的な視覚音楽プロジェクト「Synesthesia」は、2014年のグループ展覧会“Au-delà de mes rêves”で、草間彌生、ソフィ・カル等の著名な芸術家たちと並び選ばれた。
これまでドイツ・グラモフォンから、ユーリ・テミルカーノフ指揮サンクトペテルブルク・フィルとの録音や、メナヘム・プレスラーとのリサイタル・アルバムなどを含む11枚のアルバムをリリース。2022年と2025年には、ジャンルカ・カシオーリとのモーツァルト:ヴァイオリン・ソナタのアルバムをリリースした。
2016年、芸術分野で顕著な影響を及ぼした者に与えられる「毎日芸術賞」を受賞。2012年には日経ビジネスの「次世代を創る100人」に選出。
使用楽器は上野製薬株式会社より貸与されているストラディヴァリウス「レカミエ」1729年製。
(2025年4月)