2020/10/30

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【ゲネプロレポート】鈴木優人プロデュース/BCJオペラシリーズ Vol.2 ヘンデル 歌劇 ≪リナルド≫

明日10月31日(土)神奈川県立音楽堂からスタートする、ヘンデル:歌劇《リナルド》。
ゲネプロレポートをお届けします。

鈴木優人とバッハ・コレギウム・ジャパンによる温かな音色、ステージに並ぶリュートや二台のチェンバロなどの古楽器。ヘンデルが300年前にロンドンで大成功を収めた時と同じであろう響きが、ファンタジックな世界の扉を開きます。

美しいアルミレーナ姫に憧れるリナルド。
今回の舞台では、今どきの少年です。

「さえずる小鳥たちよ、優しい空気を運んでくれる」と歌うアルミレーナ。
「そよ風よ教えて 優しい人は一体どこに?」
この後には、眠りから覚めたリナルドとアルミレーナによる夢心地の二重唱。愛し合う二人のアリアでも距離を保って歌います。

そして嵐の様な音楽と共に魔女アルミーダが登場し、アルミレーナを連れ去ってしまいます。
悲観に暮れるリナルド は、それでも心を奮い立たせて…。

オーケストラが、繊細に、躍動的に、主人公の心の落胆と希望を音に乗せます。
躍動する通奏低音。チェンバロの超絶ソロ。
オケメンバー一人一人が、歌い手と一緒に重要なキャストになります。要所要所でオーケストラメンバーに向けて指示を放つマエストロ。そんな様子を身近に感じられるのも、セミ・ステージ形式オペラの醍醐味です。

舞台空間を最大限に使い、安全に配慮した演出の工夫が感じられます。

レチタティーヴォから始まるアルミレーナのアリア<涙のながれるままに>。森麻季が自由への憧れを抱かせてくださいと清らかに歌う姿に、聴いているこちらの心が洗われる様です。
魂が抜き取られてしまいそうなアルミーダの憤怒のアリア!いずれもBCJのアンサンブルと共に聴く贅沢さ!

あっという間に時間が過ぎてしまう、ヘンデル:歌劇《リナルド》。バロック・オペラがこんなに楽しいものだったとは!と思わずにいられません。
そして今回のオペラの大きな魅力は、最高のアンサンブルと最強の歌手陣で堪能できることではないでしょうか。

種明かしはこのくらいにして、続きはオペラの本番で…。
ひとりでも多くの方々にご覧いただきたい、この秋最高の舞台です。

 


鈴木優人 プロデュースオペラ Vol.2 歌劇「リナルド」 オフィシャルサイト
https://www.japanarts.co.jp/special/rinaldo/

【記者会見レポート】鈴木優人プロデュース/BCJオペラシリーズVol.2 ヘンデル:歌劇「リナルド」
https://www.japanarts.co.jp/news/p5467

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