チケット詳細Ticket Information
① 11月2日(金) 10:00a.m.~発売 夢倶楽部ネット会員
② 11月3日(土) 10:00a.m.~発売 夢倶楽部会員
③ 11月4日(日) 10:00a.m.~発売 ジャパン・アーツぴあネット会員
④ 11月17日(土) 10:00a.m.~発売 一般
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… ジャパン・アーツぴあコールセンター (03)5774-3040
… インターネットで購入可
【その他プレイガイド】
王子ホールチケットセンター 03-3567-9990(発売日を除く土・日・祝日は休み)
チケットぴあ pia.jp/t 0570-02-9990 [Pコード183-364]
イープラス eplus.jp
ローソンチケット0570-000-407〔Lコード31308〕
東京文化会館チケットサービス 03-5685-0650
【特別割引チケット (ジャパン・アーツぴあコールセンターのみで受付/事前に電話予約が必要です)】
◎車椅子の方は、本人と付き添いの方1名までが割引になります。
チケット残席状況
残席あり / × 売り切れ
特別割引
- ◎シニア・チケット=65歳以上の方はS席とA席が会員料金でお求めいただけます。
- ◎車椅子の方は、本人と付き添いの方1名までが割引になります。(ジャパン・アーツぴあコールセンターでのみ受付)
その他プレイガイド
- チケットぴあ t.pia.jp 0570-02-9999
[Pコード●●●-●●●] - イープラスeplus.jp
- ローソンチケット0570-000-407[Lコード●●●]
- 東京文化会館チケットサービス https://www.t-bunka.jp/tickets/ 03-5685-0650
- サントリーホールチケットセンター https://www.suntory.co.jp/suntoryhall/purchase/ 0570-55-0017
- 紀尾井ホールチケットセンター https://kioihall.jp/tickets 03-3237-0061
- 東京オペラシティチケットセンター https://www.operacity.jp/concert/ticket/ 03-5353-9999
- 横浜みなとみらいホールチケットセンター http://minatomirai.pia.jp/ 045-682-2000
チケット購入にあたっての注意事項
曲目・演目Program
プレトーク有(13:40~)
佐藤 美枝子 Mieko Sato(ソプラノ/Soprano)
6つの歌 第1集 Sei liriche prima serie
おお、三日月よ/バラの香りが漂う/庭の中で
古のクリスマス祝歌/インド風セレナード/雨
トスカーナ地方の4つのリスペット Quattro rispetti toscani
貴方が生まれたときに/私の幼子を見にきてください
風ははるか遠くから/鶏は麦打場で引っかく
岩森 美里 Misato Iwamori(メゾソプラノ/mezzo-soprano)
4つの歌 Quattro liriche
夢/ナイアデ/夕べ/古い歌にのせて
アルメニアの4つの歌 Quattro liriche armeni
いいえ、あなたの息子は死んでいない
ママは焼きたてのパンのよう
私は母です
光の朝
6つの歌 第2集 Sei liriche seconda serie
夜/枯れたすみれの上に身をかがめて/エジプトの休息
古のクリスマス祝歌/小さな白い手よ・庭/いつか彼が戻ってきたら
公演によせてMessage
ピアニスト 河原忠之に寄せて
岸 純信(オペラ研究家)
「歌心」ではなく「歌霊(うたたま)」。河原忠之が2011年から始めたコンサートシリーズ歌霊では、毎回ひとりの作曲家を選んだうえで、彼のピアノに信頼を寄せる歌手たちが、広く豊かな音の世界を声で染め上げてきた。過去の4回では、陰影著しいレスピーギ、燦然と輝くR.シュトラウス、都会的な洒脱さに富むプーランク、新境地に挑んだシューベルトと、いずれも大成功を収めている。
昨年インタヴューした折、河原はこう語った。「歌曲とはどういうものかと改めて考えたところ、言霊と音霊があってその二つが結びつき、『歌霊』の世界が出現すると気付きました」。その言葉に加えて筆者が見てとったのは、河原のピアノがテレパシーのように歌い手の魂を震わせ、声に熱気をもたらすさまである。何しろ、ペダリングの一つも疎かにはせず、丁寧なタッチから色彩豊かな音色を次々生み出す人なのだから。
近年、伴奏の実績を積む邦人ピアニストの数は増える傾向にある。しかし、河原の演奏水準は一段と高いところに位置する。何故なら、彼の「音作り」のレヴェルが驚異的に高いからである。それが最も分かり良いのはオペラ・アリアを伴奏するとき。彼のタッチは決してオーケストレーションを裏切らない。伴奏譜のある箇所にフォルテの指示があるとしよう。大抵のピアニストは前後の曲調から打鍵法を決めるが、河原なら、そのフォルテが管弦楽のどの楽器を主体とするのか、それをまず見極めようとする。弦主体?金管のソロ?それともトゥッティによるフォルテ? ― その結果、河原が生み出すフレージングは管弦楽の響きを髣髴とさせるものになり、筆者もそのことにいつも胸打たれてしまうのだ。
ソロも難しいが伴奏も本当に難しい。大曲に挑んだソリストが音楽に追い詰められつつ何とか演奏を終えた場合、殆どの方は「熱演!」と賞賛されるのではないか。しかし、伴奏者が自分のパートをいっぱい一杯で奏したなら、歌手は不安になり歌も萎む。つまり、優れた伴奏者には歌い手よりも数倍分の余裕が求められるのである。それでも、曲が終われば一歩下がって答礼する彼ら彼女ら。その姿は、演奏の度に深い精神修養を実践するかのようでもある。
ピアニスト河原忠之は、そういった厳しさの中でひときわ高い境地に登り詰めた人物である。そして、ソロの分野でも彼の腕前はいかんなく発揮される。プーランクの回で披露した《小象ババールの物語》では、河原のピアノがこの上なく劇的な「無言歌集」として鳴り響き、客席の心を鷲掴みにした。この日ご来場の皆様も、彼の卓抜した芸術性に改めて驚かれるに違いない。最後までじっくりとお付き合い頂ければ幸いである。