2015/10/29

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林 美智子(メゾ・ドプラノ) 、大萩康司とのデュオ公演に向けて

11月18日東京オペラシティでのアフタヌーンコンサート「林 美智子&大萩 康司デュオ・リサイタル」林 美智子のインタビューです。



Q: 今回のプログラムはどのように考えて作られたのでしょう?

お昼間のコンサートということで、少しでも多くの方々に足を運んで頂きたく、どなたでも「聴いたことがある。」「あっ、この曲知ってる!」と思っていただける曲を中心に選びました。ギターのソロも楽しめる内容となっています。普段ピアノ伴奏やオーケストラ伴奏で聴く機会の多いオペラ・アリアも「ギターとだったらどんな感じになるのかな」と楽しんで頂ければと思います。ギターの繊細な響きとメゾ・ソプラノとのハーモニーを真っ先に味わってもらえるよう、通常のリサイタルでよく歌わせて頂く、皆様よくご存知のカルメンのアリアから始めることに致しました。『カディスの娘たち』も内容がスペインの若い娘達の日常風景、という意味でカルメンとはスペイン繋がりの作品です。ギターとのアンサンブルでスペイン娘の特色をより色濃く感じて頂けると思います。そして私のライフワークである日本の歌、特に武満徹さんの作品は常に歌い続けて行きたいと思っています。ピアノとのアンサンブルではとてもダイナミックな演奏になり、また別の効果が得られますが、ギターとではより繊細で凝縮された世界観をつくりだすことが出来ます。そして素敵な秋のお昼間の演奏会、是非!季節感も存分に加えたく「皆さんご存知の秋の歌を数曲、素敵なメドレーにして歌えたら~皆様とても心地よく一緒に口ずさんで下さるかも」と想像していた時に、真っ先に作曲家の加藤昌則さんが思い浮かびました。

Q: 作曲家の加藤昌則さんとは長いお付き合いなのですか?

加藤さんとは同い年で、曲を何回か書いて頂いたこともありますし、演奏会でピアノ伴奏もして頂いたり、とにかくもの凄く多彩でお人柄も素晴らしい方です。元々ピアノ伴奏譜の『旅のこころ』という彼の歌曲が大好きで良く歌わせて頂いており「あの曲を歌いたいのでギター伴奏用に譜面を書いてもらえないかなぁ~」と口にしたら「よろこんで」と!ギター伴奏での演奏は今回が初演となります(笑)。加藤さんも大萩さんとの繋がりがあり、良い関係でみんな知り合いで、そんな話の中で加藤さんから「なんかギターと歌の曲を作ってみたくなってきた」とのお言葉!(←私がそう言わせた?笑)これはチャンスと「今回の演奏会のために、何か優しくて可愛らしいギターとの新作を書いてもらえないかなぁ?」とお願いしたところ、またまた「よろこんで」と!この実現に至りました。感謝の気持ちで一杯です。

Q: 新作はご覧になりましたか?

はいっ!出来上がってまいりました!高田敏子さんの「木馬」という詩に、とても優しく素敵なメロディーを奏でて下さいました。詳しい内容は当日のお楽しみということで。プログラムにも作曲者自身の加藤さんのコメントを頂いております。メドレーは『この道~里の秋~小さい秋~赤とんぼ』秋を感じていただけるこれらの名曲を素晴らしい編曲に仕上げて頂き、これまたお楽しみに~です!このメドレーのタイトルも「想い出の秋の道」と名付けて頂きました。

Q: 新作だけではなくメドレーも編曲していただいているということですね。

そうなのです。そしてまた『旅のこころ』もとても素敵な曲なのです。これらの曲と共に、本当に身近な名曲にも馴れ親しみ楽しんで頂けますので、気軽に足を運んで頂けるような心安らぐ午後のひと時にしたいと思っております。そのことを大萩さんにもお話したら、とても良い感じにギターソロの曲も入れてくださり・・・ソロ演奏もしながら私の伴奏もして頂き本当に大変ですよね。

Q: それでは次に大萩さんとの関係についてもう少しお話していただけますか?どのくらい長い間、コンビを組んでいますか?

武満徹のCDを作るときに最初にお会いしたと思います。あれ?もう少し前かな?長い知り合いです、出産前からの付き合いになります。(笑)

Q: 大萩さんとの共演の良さはどこにありますか?また、林さんにとって大萩さんはどのような存在ですか?

ご縁があったのだと思います。ご縁があったきっかけはやはりお人柄でしょうか。非常にのんびりしたところが自分と似ているとも思えます(笑)。一緒にいると姉弟のような雰囲気があり、前世は兄弟だったような気もしたりして。(店内に流れるギターのBGMを聴いて)ほらね、どこに行っても街中で流れているBGMはギターが多いですよね。需要はすごくあると思います。クラシックだったりアコースティックだったり。ギターの魅力って幅広いのです。大萩さんの魅力は人間らしい「息」を感じられる音色です。それが演奏の全面にでているところが素敵だと思います。素朴で本当に作られていない良さ、心地よいブレスが何か自分のブレスと重なるものがあり、自然体のような気がします。

Q: 林さんの近況について教えてください。(プライベートも含めて)

今から5年ほど前になりますが、一卵性の男の子の双子を授かり、私にとってそれはとても大きなことでした。独身の時のように大好きなオペラに常に取り組みオペラ三昧、という日常は不可能になりましたね。すっかり子供中心の生活になりました。私の場合は双子でしたし(笑)その分喜びは限りないものですが、それなりの大変さも伴い‥。でもそんな中でも声は着実に変化してきて、また今までとは違う新しいレパートリーにも挑戦できる可能性が広がってきています。身体の神秘。心の変化もあるでしょうか。これからはたとえ少しずつでも的を絞って、これは是非チャレンジしてみたいな、と思う役には前向きに取り組んで行きたいと思っています。今年は2年ぶりのオペラ出演となり、既に10月初めには紀尾井ホールにてペルゴレージ作曲「オリンピーアデ」という古典オペラを終えました。オペラとなるとやはり夜の稽古も増え、皆で作り上げて行く現場なので、小さい子供のいる身となるといろいろな人の協力が必要となります。周りに助けて頂きながら、今は11月14日に日生劇場である本番、モーツァルト作曲「ドン ジョヴァンニ」の稽古の真っ最中です。オペラの現場は本当に喜び溢れる尊い現場で、稽古をしながら「自分はやはりオペラ人なのだな」と実感させられる毎日です。今年のオペラ、歌劇「オリンピーアデ」のアルジェーネ役と「ドン・ジョヴァンニ」のドンナ・エルヴィーラ役ですが、偶然にもキャラクターが被って驚きました。2人ともとても似た女性像で誠実な愛を貫き続ける強い女性です。またモーツァルトとペルゴレージの楽譜を見比べると、同じようなセッコの出方がありますね。例えばセリフで「裏切り者、待ちなさい」とか…そういう時にやはりモーツァルトもペルゴレージの作品を目にしていたのかな、影響を受けていたのかな、と。その時代の様式感やスタイルの移り変わりを覗けている様で愉快です。と同時に、やはりモーツァルトとダ・ポンテとの作品の完成度の高さを実感させられますね。同時期に同じような女性を描いていている作品の両方の役を演じさせて頂けることにも何か大きなご縁を感じます。そして、なぜ自分がこの役を演じさせて頂けるのかと考えると、また何かそこに意味があるような気がします。特に2つのオペラで同じ精神の基盤を持った女性を演じることは、興味深く面白味を感じています。

Q: オペラに出演した後のリサイタルでは、自分の中での違いを感じますか?

A: とくにオペラは動きも多く、かなり身体を使って歌っているので風邪とかをひかない限り声の調子は良いです。連日稽古で定期的に歌っていますし。逆に本番と本番の間が開いてしまうと声を立て直すために戻すのが難しいです。アスリートと同じような感じですね。私は特に運動神経で歌っている部分が半分以上あるので(笑)。オペラがないときは、コンサートでも挑戦するようなアリアをトリプルで入れてみたり、身体をかなり使うようなアリアをあえて入れたりして自分の声帯を満遍なく使っていくといいかもしれないです。もしくはオーケストラ伴奏のアリアを歌う機会があると、舞台感覚も取り戻せて効果的です。

Q: 最後にお客様にメッセージ

A: こんにちは、メゾ・ソプラノの林美智子です。11月18日(水)13:30より東京オペラシティにてギターの大萩康司さんとデュオ・リサイタルを開催いたします。お昼間のコンサートで皆さんに気軽に親しんでいただけるようなとても素敵な企画を、オペラアリアのカルメン『ハバネラ』ギター伴奏から始まり、そして日本歌曲、素敵な秋の歌、加藤さんの新作と、盛り沢山!演奏させていただきますので是非、足をお運び下さいませ。どうか宜しくお願いいたします!

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林 美智子&大萩 康司 デュオ・リサイタル
2015年11月18日(水) 13時30分開演 東京オペラシティ コンサートホール
公演詳細はこちらから

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