2012/10/22

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【鮮烈!】ティーレマン&シュターツカペレ・ドレスデン日本初上陸!21日京都の初日公演レポート

 これまでも素晴らしかったシュターツカペレ・ドレスデンですが、ティーレマンという強烈な存在を迎えたことでオーケストラの伝統をさらに掘り下げ、自分たちのポテンシャルを新たに見出した、まさしく「黄金コンビ」と呼ぶにふさわしい音楽を作り上げていました。終演したときには会場中が大興奮の渦に!

クリスティアン・ティーレマン指揮 ドレスデン国立歌劇場管弦楽団

クリスティアン・ティーレマン指揮 ドレスデン国立歌劇場管弦楽団

ブラームスの3番と1番というベストコンビネーションのプログラムに続き、アンコールにはワーグナーの「リエンツィ」。ブラームスだけでも十分な感動と興奮に包まれましたが、「リエンツィ」は聴く者をあっという間に「オペラ」の世界に引きずり込むもので、「ティーレマン&シュターツカペレ・ドレスデン」による夢のワーグナーの世界を垣間見ることのできる贅沢も味わわせてくれました。

 大興奮というと、いかにも支配的で聴衆をあおるようなイメージを持たれるかもしれませんが、むしろ京都公演で涙がでるほど深く感動を覚えるのは、緩楽章のじっと耳を澄ませてきかなければならないような部分でした。またそのような部分から、終盤にいっきにクライマックスへともっていくティーレマンの手腕で最終的には大興奮となってしまいます。
 演奏を聴けば聴くほど、シュターツカペレ・ドレスデンはどれだけ美しいピアニッシモを追求できるオーケストラであるか、「一つの楽器のようなオーケストラ」という言葉の意味を真に体現できる演奏とはどういうものか…。
 誰もがあこがれる持前の美しい響きはどこまで究極に持っていくことができるのか…。
ティーレマンとシュターツカペレ・ドレスデンの間にはこれまでも、これからも求めてやまぬ音楽の追及の道が続いていることを強く実感させられる演奏でした。

 聴き手にとっては、流れていく一瞬一瞬がとらえがたい憧れとため息がでるような静かな感動が続くときもあれば、天へと舞いあがるような思いにさせられるところもあり…
 また、作品自体に対しても、同じことがいえ、ティーレマンが振ることにより「ブラームスが何を意味したのか」という根源的なことまで今一度こちらが思いをめぐらさざるを得ない音楽を作りだしています。

 いまや飛ぶ鳥を撃つ勢いのあるティーレマンをもってして「シュターツカペレ・ドレスデンの首席指揮者に就任し、彼らと一緒に仕事をできることは大きな喜びで幸せである」と言わしめるシュターツカペレ・ドレスデンはさすがに伝統ある世界が誇るオーケストラです。
 今生きるマエストロ・ティーレマンとの音楽として、ぜひとも体感していただきたい世界です。
 日本で聴くことのできる幸運を噛み締めるチャンス到来です!

クリスティアン・ティーレマン指揮 ドレスデン国立歌劇場管弦楽団

<リハーサルの様子>

クリスティアン・ティーレマン指揮 ドレスデン国立歌劇場管弦楽団

Photo by Matthias Creutziger


クリスティアン・ティーレマン指揮 ドレスデン国立歌劇場管弦楽団
2012年10月26日(金) 19時開演 サントリーホール [問合]ジャパン・アーツぴあ03-5774-3040
 公演の詳細はこちらから

[全国公演日程]
10月22日(月) NHKホール [問合]NHKプロモーション音楽祭係03-3468-7736 ※売切れ
10月24日(水) 愛知県芸術劇場コンサートホール [問合]中日新聞コンサートデスク052-320-9191
10月25日(木) 横浜みなとみらいホール [問合]横浜みなとみらいホール045-682-2000

22日NHKホールの公演はNHK-FMでライヴ放送いたします。
⇒ 詳細はこちら

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