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鈴木優人指揮 歌劇 ≪ポッペアの戴冠≫ 記者会見レポート

鈴木優人指揮 歌劇≪ポッペアの戴冠≫の記者会見が行われました。登壇者は、本公演を指揮する鈴木優人、ポッペア役の森麻季、オッターヴィア役の波多野睦美、ルカーノ役の櫻田亮、アルナルタ/乳母役の藤木大地、フォルトゥナ/ドゥルジッラ役の森谷真理、アモーレ役の小林沙羅、演出・舞台構成の田尾下哲でした。

最初に、鈴木優人から皆さまへご挨拶とモンテヴェルディと≪ポッペアの戴冠≫についてお話がありました。「今年はモンテヴェルディ生誕450年ということで、各地で公演が行われておりまして、私たちも負けじと≪ポッペアの戴冠≫を上演させていただくことになりました。実は≪ポッペアの戴冠≫は25以上の役があり、一人二役や三役、四役ということも必要になってくるオペラです。当時から歌手はいろんな役を兼任して歌っていました。ですので、私たちにとっても面白いチャレンジになると思います。」

次に、ポッペアを歌う森麻季からのコメント。「ポッペアという大役、頑張ります。2009年の時から、この役を演じるのは2度目です。ポッペアは、悪女といわれてますが、誰かを陥れたり、策を巡らせようとしていないと思います。乳母に色々諭されるのですが、“愛”の神様の力を信じて、自分の命もかえりみず愛の方を選びました。最終的には不倫という2人の愛は決して許されるものではないのですが、2人の愛は真実だったと思っていて、そういうところを表現できれば良いなと思っております。」

皇帝ネロの妻役オッターヴィアを演じる波多野睦美「2009年に同じ役を演じました。最初に“絶望のアリア”を、最後に“さらばローマ”というアリアを歌います。報われないアリアなので、胆力がないと歌えない!ですね。私はモンテヴェルディが一番好きで、オッターヴィアは晩年のモンテヴェルディの化身の様な役であると思います。
オッターヴィアは、全くポッペアと一緒に出る幕がないので、一人の女性の二面性なのかなと、前回(2009年)稽古していて思ったくらいです。それは一方が“愛”だとすると、もう一方は“誇りとか立場”なのかなと。全編に、すごく血が通っていて、一瞬一瞬全員が生きている役ばかりなので、ご覧になる方がきっと誰かに自分を投影することができるオペラだと思っています。」

皇帝ネロの廷臣ルカーノ役の櫻田亮のコメント「ネローネの友人であり家臣である、ルカーノを演じます!田尾下さんがルカーノをどう調理してどの様になるかとても楽しみです。モンテヴェルディの持つ作品の力に感動して、この≪ポッペアの戴冠≫という作品を日本で上演することがとっても嬉しいです。全力で頑張ります!」

アルナルタ/乳母役の難しい2役を歌い分ける藤木大地「鈴木優人とは同世代!死ぬまで一緒に共演したいという一歩がこの≪ポッペアの戴冠≫。乳母とアルナルタは両方とも乳母で、アルナルタを歌っていて楽譜のページをめくったら乳母が出てきてどうなるんだろうと、、、とても楽しみです!!」

フォルトゥナ/ドゥルジッラ役の森谷真理のコメント「ニューヨークに留学した直後にアンサンブルの最初の課題で出たのがこの≪ポッペアの戴冠≫の3重唱だったので、とても思い出深い作品です。自分の第一声からオペラが始まるのはとてもプレッシャーですが、頑張ります。」

そしてアモーレ役の小林沙羅のコメントです。「モンテヴェルディもバロックオペラも初めて。バロックは自分が思っていた以上に活き活きしていて面白い。アモーレ自身には悪気がなくて、ポッペアを助けたのは本当に気まぐれだったのかな?など考えながら本番で良い歌をお届けできる様に頑張ります。」

最後に、舞台構成の田尾下哲「バロック・オペラには初めて取り組みます。今回はストレートに行いたい。楽譜には、書かれていない演奏家の裁量に任されている部分が多いので、音楽に寄り添った人物像を表現できるように、シンプルだけど伝わる演出をしたいと思っています。」

その後、記者からの質疑がありました。
Q1.アラン・カーティス版について。
鈴木「アラン・カーティスという方が編集された楽譜を使用します。この方は学者でありながら演奏家でもあった方で、我々も含めてバロック分野に非常に影響を与えた人物。この楽譜はあくまでも出発点。通奏低音も即興演奏ですし、オーケストレーションもヴァイオリンのラインを誰が弾くのかというのも我々の自由になります。さらに、歌のパートすら誰が歌うのか分からないというところもあるので、ネローネと歌っているからポッペアに違いない!!などと推測で作りますので、今回はアラン・カーティス版に基づいて演奏します、というスタンスです。」

Q3.コンサートホールで行うに当たって制限もあると思うのですが、大体のイメージや、動き・衣裳などについてお教えください。
田尾下「ご覧になっていて今何が起きているのか、と分かるようにしたいと思っています。過剰でない範囲の演技、何が行われて、どういうシーンなのかというのが分かるように演出をつけていきたいと思います。衣裳は、時代に合わせたものではなく、人物の演じ分けもシンプルなワンポイントで描きたいと思っているので、モダンになると思いますよ。」

Q4.森さんに質問:今までの役柄は圧倒的なヒロインで女一人勝ちのようなオペラだったんですが、今回はそうそうたるオペラの歌手の方々の皆様と一緒ですが、武者震いとか胸騒ぎは、感じていますか?
「ポッペアというのはどういう風に演じたらいいんだろうとか、そういう部分では胸騒ぎとか武者震いは感じています。皆さんと色々ディスカッションしたり、お考えを伺いながら、ポッペア像をより鮮明にしていけたらいいなと思っています。いろんな音源やDVDなど出ているものを拝見したり拝聴しますと、すごく透明感のある普段では悪い役をやらないような声の方がなさっているので、それを考えるとキャラクターとしてはそんなに悪くないのでは?と。ポッペアは三大悪女とも言われますが、彼女自身ネローネと皇后の座を奪うために策略を巡らせてどんな人もなぎ倒しても、、という人ではなく、本当の愛を捧げた。もしかしたら、それはすごく純愛なのでは・・・。これからお稽古をしていく中で変わるかもしれませんが!」

フォトセッションをし、和やかに終了いたしました。
ぜひ、鈴木優人が指揮をする歌劇「ポッペアの戴冠」にご注目ください。

●「ポッペアの戴冠」記者会見・出演者のコメント映像


▼ポッペアの戴冠 特設サイトはこちらから▼
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モンテヴェルディ生誕450年記念
歌劇≪ポッペアの戴冠≫ (演奏会形式)
2017年11月23日(木・祝) 16:00開演
東京オペラシティ コンサートホール
公演詳細はこちらから