2016/10/13

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エカテリーナ・セルゲイエワのインタビュー[マリインスキー・オペラ]

10月15日の「エフゲニー・オネーギン」でオルガ役、エカテリーナ・セルゲイエワのインタビューです。

今回の日本公演では『エフゲニー・オネーギン』に出演されますが、この作品のどのようなところに注目をしてもらいたいと思っていらっしゃいますか?
ロシア人の魂を感じてもらいたいと思います。その多様性を見てもらいたいですね。

『エフゲニー・オネーギン』ではタチヤーナの妹のオルガ役を演じていらっしゃいます。オルガはタチヤーナに比べると、だいぶ明るくて、少し直感的に動くタイプのようにも思いますが、オルガはどのような女性だと思いますか?あなたに似ていると思いますか?
いいえ、あまり似ていませんね。どちらかというとタチヤーナの方が共感できます。私は、女性はなるべく感情を抑えてあまり表に出さないようにするべきだと思っています。だからタチヤーナの方に共感するのでしょうね。オルガのようでありたいと思いつつも、多くのロシア人女性はタチヤーナの方に近いのではないでしょうか。でも、若い女の子たちの態度や行動としては(オルガの行動も)普通でしょう。まだ人生の何たるかも知らず、感情や情熱が先走る年頃ですから。世界のいろいろな舞台で『エフゲニー・オネーギン』に出演してきましたけれど、オルガは場所によって様々です。

今回上演する『エフゲニー・オネーギン』は新演出ですが、旧演出と比べていかがですか?
今回日本で上演する『オネーギン』の演出は、旧演出のものより現代に近い感じです。衣裳などはこれまで通りクラシックなスタイルですが、生活スタイル、人間自体も、振る舞いも、精神的な部分などすべて現代化されています。
プーシキンを読んだことのない方でも理解しやすいと思います。私もとても気に入っています。

演出のステパニュクさんはどのような方ですか?
本当のことを恐れずに言える人ですね。今の時代、とても貴重な資質だと思います。とても心が繊細で、傷つきやすくて、とても心優しい。でも人々に強い影響を与える力も持っています。また、普通では思いつかないような、非凡な考え方をする人です。『エフゲニー・オネーギン』の演出はたくさんありますが、その中で、どうやって観客を驚かせるか、その魅力となるポイントを考え出しているのですから。アーティストですね。
最近の作品は現代の音楽を使ったものが多くて、そのままでは観客に伝わりにくいものもありますが、彼の演出のおかげで生気を帯び、面白い作品になっています。
それに、彼との仕事はいつも楽しいです。とても情報通で、色々なキャラクターの引き出しがたくさんあり、迷った時には的確なアドバイスもしてくれます。

今までに来日されたことはありますか?それはいつですか?
2008年にマエストロ・ゲルギエフと一緒に来日して、プロコフィエフの『3つのオレンジへの恋』に出演いたしました。あまり時間がなかったので観光などはほとんどできませんでしたが、人や文化がエキゾチックでとても興味深かったです。それに、日本の観客の方々は最高でした。

マリインスキー劇場は世界的に見ても素晴らしい歌手をたくさん輩出されていますが、マリインスキーのアカデミーで勉強されて、何が一番優れていると思われますか?また、良い歌手を生み出すための特徴はどんな所だと思いますか?
アカデミーでは生きていく上での免疫をつけてもらったと思います。どこに行っても怖くない、という免疫を。つまり、どんなに厳しい環境でも、どんなに辛い状態でも、お客様に満足してもらえるように歌う、ということです。時には歌うのが大変な状況もあるわけですから。
アカデミーではまさに、そのような人生経験を積ませてもらいました。いつも明るく楽しくいられるわけではないと。マリインスキー劇場を経験した後は、どこへ行っても大丈夫だと思います。(笑)

最後に日本のファンに向けてメッセージをお願いいたします。
親愛なる日本のみなさま!素晴らしいプログラムを用意して、みなさまの元へ向かいます。ぜひ公演を見に来てください。きっとみなさんに大満足していただけると思います。

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マリインスキー・オペラ 来日公演2016


「エフゲニー・オネーギン」
10月15日(土) 12:00/10月16日(日) 14:00
公演の詳細はこちらから

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