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追悼 ペーター・シュライヤー

昨年2019年12月25日に84歳で他界した、世界的テノール、指揮者として活躍したペーター・シュライヤー氏を悼み、2020年1月8日(水)にドレスデン聖十字架教会にて葬儀の礼拝が執り行われました。
かつてシュライヤー氏も青少年期に所属していた聖十字架合唱団が合唱で参加し、とても感動的な礼拝となりました。シュライヤー氏の歌手として最後のリサイタルは、2005年11月にピアノのアレクサンダー・シュマルツと「冬の旅」「遥かなる恋人に寄す」などの演奏で行われました。また、J.S.バッハ「マタイ受難曲」での福音史家(エヴァンゲリスト)の歌唱は特に傑出して当代随一でしたが、指揮者も兼ねるという演奏史上画期的な試みも果敢に行い、J.S.バッハの大傑作にさらにドラマ性をもたらしました。
ドイツリートでは歌詩と音楽が自然と一体になり、語り部の如く歌い紡いだ「美しき水車屋の娘」、若者の荒凉たる心象風景綴った「冬の旅」は忘れ得ぬ名演。故・林隆三を朗読に迎えたブラームス「美しきマゲローネのロマンス」も素敵な共演でした。
まさに歌曲の世界では永遠の恋する青年でした。
高潔で優しく、ちょっとやんちゃな不世出の巨匠に敬意を込めて、心より哀悼の意を表します。