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ウラディスラフ・ラントラートフとダヴィッド・モッタ・ソアレスのインタビュー[ボリショイ・バレエ]

いよいよボリショイ・バレエ東京公演の最終日を迎えました。昨日、大迫力の『パリの炎』で観客を魅了したフィリップ役ウラディスラフ・ラントラートフと俳優役のダヴィッド・モッタ・ソアレスのインタビューを是非ご覧下さい!!

ダンサーの魅力が全開!フランス革命を題材にしたラトマンスキー振付『パリの炎』は、ボリショイ・バレエのワイルドな勇壮さと、高貴なエレガンスの二面性を最大限に引き出した目を瞠るような傑作だ。日本ではガラ公演などでハイライトが上演されることは多かったが、高度なテクニックが次々と打ち上げられる全幕版の迫力は言葉に尽くしがたい。フィリップ役のウラディスラフ・ラントラートフはノーブルで英雄的、「これぞボリショイ・ダンサー!」という圧倒的な演技で観客を魅了した。――客席は大変な盛り上がりでした!
「ありがとうございます。一昨日、急遽『白鳥の湖』のジークフリートの代役を踊ることになり、予定外の任務のあと『パリの炎』に向けて調整していかなければならなかったので、少しばかり大変でした。でも、準備がきちんと行われていれば、すべてうまくいくバレエです」

――ラトマンスキーの振付は演劇的でパワフルですが、彼の作品はダンサーにとってどのようなものですか?
「モスクワのバレエに非常に合ったものだと思います。ネオ・クラシックと民族舞踊、クラシック・バレエがすべて入っていて、それらのエッセンスが凝縮している。色々な要素がうまく融合し、昇華されています」

――正義感が強く、高潔なフィリップはラントラートフさんご自身にとても近いキャラクターなのではないかと思いました。
「9年前にこの役を踊ったことがきっかけで、主役級の役を次々といただくことになったのです。僕にとってのターニングポイントのようなバレエで、それまでの僕はこんなふうに細い(小指を立てて)とても頼りないダンサーでしたから。本格的なキャリアのスタートとなった貴重なバレエが『パリの炎』なんです」

『パリの炎』では、革命の意志に燃える民衆たちの庶民的でワイルドな踊りと、王宮での典雅で貴族的な踊りが繰り広げられ、二つの世界のコントラストが強調される。王宮のシーンではギリシア/ローマ風の衣装に身を包み、ソロとパ・ド・ドゥで完璧なクラシック・バレエの技術を見せた俳優役のダヴィッド・モッタ・ソアレスに大きな注目が集まった。「あのダンサーは誰?」と気になった人も多いのではないかと思う。――素晴らしい踊りでした! ソアレスさんはどのようなバレエ教育を受けてこられたのですか?
「モスクワのバレエ・アカデミーで5年間学び、2年前にボリショイに入団しました。ブラジルのリオデジャネイロ生まれで、ニューヨークのコンクールで入賞したとき、モスクワで学ぶことを勧められたのです。今20歳です」

――『パリの炎』の俳優役は、ソロでは優雅でフェミニンな踊りをこなし、女優とのパ・ド・ドゥではとても力強いリフトをこなさなければなりません。とても難しい役を見事にマスターされていましたね。

「確かに簡単な役ではありません。難しいけれど、とても美しい振付だと思います」

――お客さんは大満足でしたが、ソアレスさんご自身は今日の踊りに点数をつけるとしたら何点つけますか?

「明日も踊りますから、今日の段階で点数をつけることは難しいです(笑)。明日も頑張りたいと思います」

インタビュー:小田島久恵(音楽ライター)
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初来日から60年、バレエの殿堂が魅せる輝きと進化。
ボリショイ・バレエ

6月15日(木)19:00「パリの炎」クレトワ/ワシーリエフ
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