2017/6/5

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ボリショイ・バレエ東京公演2017 開幕!!

2017年6月4日(日)ボリショイ・バレエ 東京公演2017が開幕、この日は、お昼の公演、夜の公演ともに完売となり会場は大変盛り上りました。
今年は、ボリショイ・バレエが初来日から60周年という記念の年でもあり、ロシア政府が、同国の文化芸術を紹介するために開催する’RUSSIAN SEASONS’ のオープニングを飾ることにもなり、テープカットのセレモニーや開演直前には、ロシアのゴロジェッツ副首相と安倍晋三首相のスピーチも行われました。<テープカット写真提供:東京文化会館>

東京公演の初日を飾った演目は「ジゼル」。
主役のジゼルをお昼公演ではエフゲーニヤ・オブラスツォーワが、夜公演ではスヴェトラーナ・ザハーロワが演じました。第1幕での可愛らしさ、第2幕の幽玄さに会場中が虜となりました。<第1幕より ザハーロワ&ロヂキン><第2幕より>

この日、終演後にイーゴリ・ツヴィルコとデニス・ロヂキンにインタビューをすることができました!
インタビュー:小田島久恵(音楽ライター)
イーゴリ・ツヴィルコ6/4『ジゼル』のマチネで華々しく東京公演の幕を開けたボリショイ・バレエ。タイトルロールを愛らしいエフゲーニャ・オブラスツォーワが踊り、マリインスキー退団以来ボリショイとしては初めての来日となる彼女を迎えて、会場は大いに沸いた。アルブレヒトを踊ったリーディング・ソリストのイーゴリ・ツヴィルコはパートナーを誠実に支え、パワフルな跳躍と気品あるバットマン、真に迫った演技力を披露。最後まで集中力が途切れず、クライマックスに向けて盛り上げていった。大きな将来性を感じさせる資質の持ち主だ。
この先の公演では『白鳥の湖』のロッドバルト、びわ湖ホールでの『パリの炎』のフィリップを踊る。短い会話の中で、性格の良さが伝わってくる若者でした
――東京初日の『ジゼル』の成功おめでとうございます。
「ありがとうございます。ソリストとしては初めての来日になりますが、モスクワ国立バレエ・アカデミー時代にも東京で踊った経験があり、ボリショイでもコールド・バレエで参加しているので、このホール(東京文化会館)が素晴らしい場所であることを思い出していました。踊りやすい舞台で、お客さんの温かい心に包まれるような心地よさを感じます。僕にとって9年ぶりの日本です」

――ラスト近くのあの凄いアントルシャ・シスの連続には、本当に驚きました。お客さんからの歓声も凄かったですが、あの技はいつからマスターしたのですか?(笑)
「そうですね…この役を初めて踊ったのは去年の6月15日でした。今日が二回目なので…」

――すると一年前! 基礎が素晴らしいのですね。ツヴィルコさんは生粋のモスクワっ子で、モスクワ国立バレエ・アカデミーを卒業した後ボリショイに入団されました。ワガノワ出身のダンサーも多いと思うのですが、教育の違いを感じることはありますか?
「ワジーエフ監督も記者会見のときに説明されていましたが、違いはごくわずかだと思います。モスクワの教育で際立っているのは、各パートの精神的なスタイルですね。クラシックだけではなく民族舞踊も学びますし、純粋な型よりも感情的な表現力を優先する傾向があります。私の今日の踊りは、その点ではモスクワ的ではなかったかも…素晴らしいパートナーであるオブラスツォーワの踊りが、影響を与えてくれたんです。彼女の踊りはとてもエレガントで美しい。モスクワのバレリーナはおおむねもっと感情的です。両方の要素のバランスが大事なのだと思います」

――エフゲーニャ・オブラスツォーワはあなたにとって良いパートナーなのですね。
「素晴らしいバレリーナです! 彼女が色々なパートナーと組んで踊る『ジゼル』で共演してきましたが、こうしてペアで踊る日が来るとは思っていませんでした。というのも、僕は自分のことを王子タイプだとは思っていませんでしたから」

――これまで王子役は少なかったのですか?
「自分自身、男性的なタイプでプリンスの役は合わないだろうと思っていたのです。唯一、願いが叶って踊っていたのが『くるみ割り人形』の王子でしたが、『ジゼル』のアルブレヒトは僕にとって二人目の、貴重な王子役なのです」

――『白鳥の湖』では悪魔ロッドバルトを演じられます。
「最初に宣言しておきますと、本当の私は悪者ではありません(笑)。でも、ロッドバルトや、『バリの炎』のフィリップ(びわ湖ホール)はとても入っていきやすい役です。性格がはっきりしていますし、自分の個性に向いている役だと思っています。その点アルブレヒトは毎回微妙な調整が必要です」

――王子役とキャラクター的な役を両方踊ることの醍醐味ですね。
「はい。自分の心にとっても、王子役を踊るということはとても新鮮です。そのことがだんだん、自分の中で面白くなっているんです。本当に貴重な経験をしていると思います」

――残りの東京公演と、びわ湖での『パリの炎』も頑張ってください!
「ありがとうございます」

デニス・ロヂキン彼の躍進は「瞬く間に」という言葉が真にふさわしい。2013年にモスクワのボリショイ劇場で取材をしたときは、本人も今のような未来を思い描いていたとは思えなかった。ボリショイのみならず、今や世界的なバレエのスターに登り詰めた26歳のプリンシパル、デニス・ロヂキン。名誉あるブノワ賞を受賞したばかりの来日で、スヴェトラーナ・ザハロワと『ジゼル』で共演したロヂキンには、神懸かり的なオーラさえ感じられた。高身長ながら軽々としたジュテが美しく、着地もとても軽やかで、本人は「ロシア・スタイル」を大切にしているというが、同時にとてもインターナショナルなセンスも感じられる。短期間で急成長したのは技術だけでなく、演技力も並外れている。ふとした所作や視線の落とし方に、天性の演劇人の閃きがあり、その優れた演劇性こそが「ボリショイの個性」なのかなとも考える。役に相応しい気品も備わり、表情にもスターの風格が現れている。ザハーロワと踊ることでロヂキンもまた「国宝級」のダンサーに成長しているのかも知れない。

――ブノワ賞、受賞おめでとうございます。
「(飄々とした表情で)ありがとうございます」

――アルブレヒトはとても貴方に似合っている役だと思いました。技術的な面でも演劇的な面でも、大変な準備のいる役だと思いますが…。
「僕が踊っている中で一番難しい役です。スパルタクスほどエネルギーはいらないけれど、とにかくずっと舞台で踊っていますから、実際は死にそうなほど疲れているんです。特に二幕は、お墓から逃げたくなってしまうほどハードですね」

――ラストシーンは、昼公演でのツヴィルコと少し違うヴァージョンだったように見えたのですが、ダンサーによって変えてあるのでしょうか?
「彼(ツヴィルコ)のほうが西洋的なヴァージョンといえます。アントルシャ・シスを取り入れるかどうかというのは、監督の判断で、僕もジャンプは高いほうなのでアントルシャを取り入れることは可能なのですが、今回は『ジゼル』の作品の精神を優先して、正統派のヴァージョンで踊ることになりました。来シーズンは僕もラストでアントルシャをやることになるでしょう」

――それにしても、あなたはあっという間にボリショイのスターになってしまいました。
「頑張って練習を続けてきましたが、運がよかったことも認めなくてはならないでしょう。ボリショイに来たときに指導してくれたニコライ・ツィスカリーゼさんは僕の恩人です。彼からバレエの重要なことを教わり、毎日練習をして、今では一番大切なパートを、世界一の素晴らしいバレリーナであるザハーロワさんと踊っています。ザハーロワさんと共演しているのですから、もっともっと頑張らなくてはいけないでしょう…そうしなければ、彼女の踊りに影響が出てしまいます」

――すごいプレッシャーなのに、舞台でのロヂキンさんはとても快適に見えますね。
「確かに、客席から見ると僕とザハロワさんはとても綺麗に見えるでしょう。でも、僕自身の日常は、朝起きて最初に感じることは「身体が痛い…」(笑)。身体を克服することが日々の課題で、それは決して簡単なことではないんです。ロシアには「働かない人は何も達成できない」という言葉がありますが、その言葉は真実だと思っています」

この日の様子を動画にまとめましたので、ぜひご覧ください!!

引続き、最新情報はバレエTwiterをご覧ください。
こちらでは紹介しなかった写真が掲載されています!
ジャパン・アーツ バレエTwitter

全日程のキャスト表を発表しておりますので、ぜひご覧ください。
※6月3日現在の情報です。6/4の最終のキャスティングは単独で発表してあるページをご覧ください。
全日程のキャスト表

スピーチ&公演写真:居坂浩文

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初来日から60年、バレエの殿堂が魅せる輝きと進化。
ボリショイ・バレエ
6月5日(月)19:00「ジゼル」クリサノワ/ラントラートフ
6月7日(水)18:30「白鳥の湖」スミルノワ/チュージン
6月8日(木)13:00「白鳥の湖」ステパノワ/オフチャレンコ
6月8日(木)19:00「白鳥の湖」ザハーロワ/ロヂキン
6月11日(日)18:00「白鳥の湖」ステパノワ/オフチャレンコ
6月12日(月)18:30「白鳥の湖」スミルノワ/チュージン
6月14日(水)19:00「パリの炎」クリサノワ/ラントラートフ
6月15日(木)19:00「パリの炎」クレトワ/ワシーリエフ
公演の詳細はこちらから

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