2016/5/6

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東京公演2日目公演レポート(Bプログラム)ウィーン少年合唱団  

2016年5月4日(水・祝)サントリーホール<プログラムB>

 夏の様な日に行われた、東京サントリーホールにて2日目のコンサート。おばあちゃまと手を繋ぐワンピース姿の女の子、お出掛け姿のご夫妻、マダム風グループなど、ウィーン少年合唱団の公演には様々な人々が訪れます。ロビーは、合唱団のパネルの前で順に写真を撮るに人達で熱気を帯びていました。
 コンサートはBプログラム<ウィーン少年合唱団と映画音楽>。最初の曲は、シャイン:《息のあるものはみな、主をほめたたえよ》を4声で静かに歌いながら始まります。続いてすぐに、オルフ:《カルミナ・ブラーナ》より<おお、運命の女神よ>を力強く歌い、客席から大きな拍手で歓迎されました。カペルマイスターが日本語で挨拶と今日のプログラムを説明した後は、スカルラッティ:《神をほめたたえよ》を無伴奏で清らかに、ヘンデル:《メサイア》から<主は羊飼いのように、その群れを養い>ではソロも活躍。ウィーン少年合唱団の伝統的なレパートリーによるオープニングに、コンサートへの期待が高まります。
 ウィーン国立歌劇場にも度々出演する合唱団。将来はオペラ歌手になりたいので、ウィーン少年合唱団で歌えば最高の練習になると思う、と目を輝かせるメンバーもいますが、今回のシューベルト組には歌手や俳優志望が10人もいます!(→詳しくは公演プログラムをご覧ください)
 モーツァルト:オペラ《魔笛》に登場する、三人の童子による<お二人とも、よく来ましたね>を堂々と歌った後、もう一曲のモーツァルト《アヴェ・ヴェルム・コルプス》は、天から降りてくるような、正に“天使の歌声”による賛歌です。厳かな、ブラームスの《フィンガルの歌》の次は、ロイド・ウェッバーの<ピエ・イエス>。二人のソロも美しく、聴き入ってしまいます。そして、愉快なブルガリア民謡、アメリカの作曲家コープランドの《町から猫を連れてきた》、スピリチュアルの《ライド・オン・キング・ジーザス》で前半が締めくくられます。曲により多彩なハーモニーが感じられるのも、今年のコンサートの魅力のひとつでしょう。
 後半はいよいよ映画音楽。名作や現代日本の映画音楽も織り交ぜられ、バラエティに富んでいます。Aプログラムと同様、メンバーが交代で、日本語で歌の説明をします。自由時間の合間に、訪れる国の言葉を一生懸命練習しているそうです。はじめに、合唱団の得意なレパートリーでもある、『サウンド・オブ・ミュージック』より《ひとりぼっちの羊飼い》、ウェルナー:《野ばら》。エルトン・ジョン作曲の映画『ライオン・キング』より《愛を感じて》も、合唱団メンバーに人気が高いそうです。『メリー・ポピンズ』の《チム・チム・チェリー》、名作アニメ『天空の城ラピュタ』の主題歌で久石譲作曲《君を乗せて》の後は、再び伝統的な音楽へと移ります。《美しく青きドナウ》、《花は咲く》、《ふるさと》に続き、オーストリア民謡の《雪が消え去れば、太陽が顔を出す》の前奏が始まると、客席は自然と手拍子が大きくなり、4人のメンバーがステップで登場して合唱に合わせて踊ります。華やかな、J.シュトラウス?:フランス風ポルカ《歌い手の喜び》も、ニューイヤー・コンサートでマリス・ヤンソンスと共演した日本初披露の1曲。最後の歌は、優美なウィーンの雰囲気が漂うワルツ、J.シュトラウス?の《ウィーン気質》。花々に彩られたウイーン・フィルとのニューイヤー・コンサートが目に浮かんでくるようです。
 アンコールは、トランペットやクラリネットも演奏しながらのユニークな<ハリウッド・メドレー>と、アフリカ民謡の<セシヴァ・シギア>。先生の太鼓に合わせ、身体でリズムをとりながら歌いました。アンコールも盛りだくさんのBプログラムでした。

今後のスケジュールは日本ツアー公式ホームページよりご確認ください。

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ウィーン少年合唱団
5月3日(火・祝) 14:00 サントリーホール
5月4日(水・祝) 14:00 サントリーホール
5月31日(火)19:00 東京芸術劇場
6月17日(金)13:30 東京オペラシティ コンサートホール
6月18日(土)14:00 東京オペラシティ コンサートホール
6月19日(日)14:00 東京オペラシティ コンサートホール
公演詳細はこちらから

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