第1場
バレエ・カンパニーが《白鳥の湖》の初日に向けて、スタジオで最終リハーサルを行なってる。コール・ド・バレエがワルツを練習し、ジークフリート王子役のプリンシパル・ダンサーは自分のヴァリエーションを仕上げている。芸術監督はダンサーたちに最終的な指示を与える。彼はプリンシパルの出来に大いに不満である。工房から完成したばかりの衣装が運び込まれ、パ・ド・トロワを踊ることになっているダンサーたちがすぐに着替えて踊り始める。
〈ポーランドの踊り〉が終わると、芸術監督はリハーサルの終了を告げる。そしてジークフリート役のプリンシパルだけを引き留め、第1幕のヴァリエーションを繰り返して踊らせるが、結局満足のいかないままスタジオを後にする。困惑したプリンシパルはもう一度ヴァリエーションをやり直し、疲れ果てて床に座り込むと眠りに落ちる。
第2場
夢の中で、彼はジークフリート王子になったつもりで、神秘的な湖の岸辺に立っている。水面に月光がきらめく中、彼の前に魔法にかけられた白鳥の乙女たちの姿が浮かび上がる。ジークフリートは一番美しいオデットに目を留め、その美貌に心を奪われる。オデットは彼に、自分たちは悪魔ロットバルトの呪いによって、白鳥に姿を変えられてしまい、その呪いを解くことができるのは真実の愛だけであると打ち明ける。彼女の話にロマンティックな愛の理想を見たジークフリートは、オデットに永遠の愛と忠誠を誓う。オデットが、もし彼が誓いを破れば、呪いは解けなくなってしまうと警告すると、ジークフリートは改めて自分の忠誠と愛を彼女に誓う。
第2幕
第1場
舞踏会が開かれる王妃の城に来賓が到着する。この夜、王子は高貴な身分の娘の中から妻を選ばなくてはならない。しかしジークフリートはオデットのことしか考えられない。彼は花嫁候補たちと踊るが上の空で、彼女たちのうちの誰一人としてジークフリートの理想の女性とは比べものにならない。
突然、そこに謎めいた騎士(変装した悪魔)が、華やかで美しい娘と黒鳥たちを引き連れて現れる。その娘は、オデットにそっくりのオディールである。オディールは、自分をオデットと思いこんで近づいてきたジークフリートをとりこにする。悪魔のもくろみは見事成功する――ジークフリートがオディールを妻にすると宣言したのだ。その瞬間、大広間は闇に包まれ、人々の目の前に美しいオデットの幻影が現れる。
ジークフリートは自分が運命にもてあそばれたことに気付く。自分の裏切りの罪をあがなうため、彼は絶望の中で白鳥のもとへと急ぐ。
第2場
夜。深い闇が湖を取り囲んでいる。オデットが白鳥たちに、王子が自分への誓いを破ったことを伝える。罪の意識にさいなまれるジークフリートが現れ、許しを請うためオデットに近づこうとする。しかし白鳥たちにさえぎられる。運命との戦いのために衰弱したジークフリートは倒れる。
プリンシパルはスタジオで目を覚ます。彼は夢の中で出会ったオデットの姿をよみがえらせようとするが、彼女は記憶の中に消えていくばかりだった。



